【ブンデス日本人の現地評】決勝PK獲得に貢献の武藤すら及第点止まり…軒並み辛口評価に

2017年11月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半途中で交代の伊藤は「授業料を払うことに…」

高評価の続いてきた伊藤だが、好調シャルケとの一戦では攻守で良さが出せなかった。ビッグクラブからも注目されている20歳は、ここから正念場を迎える。写真は11節シュツットガルト戦。 (C) Getty Images

 年内最後の代表ウィークが終わり、迎えたブンデスリーガ第12節では、日本人選手は軒並み低調なパフォーマンスに終わった。


 現地時間11月17日(金)に行なわれたシュツットガルト対ドルトムント(2-1で前者が勝利)では、香川真司が先発、浅野拓磨が途中出場を果たした。
 
 63分に途中交代となり、見せ場を作ることのできなかった香川には、『ビルト』紙がチーム最低タイの5点、『キッカー』誌も4.5点と厳しい評価を下した。
 
 地元紙『ルールナハリヒテン』は4点を付けたものの、「相手のマンマークによって立ち上がり30分は困難を強いられたが、その後は少し良くなった。しかし、納得の出来ではなく、60分過ぎにはピッチを後にした」と物足りなさを指摘している。
 
 一方、CFギンチェクの負傷に伴い、前半アディショナルタイムからFWとして途中出場した浅野は、幾つかのチャンスを作り出した。
 
 しかし、『キッカー』はチーム最低タイとなる4.5点と辛辣な評価。『ビルト』は及第点となる3点を与え、「ギンチェクと同じように意欲的だった。71分には、エズジャンに素晴らしいパスを送った」と、その働きをポジティブに記した。
 
 地元紙『シュツットガルター・ツァイトゥング』も3点を付け、以前からの問題点を改めて指摘している。
 
「この日本人は、ギンチェクに代わってピッチに入った。64分には決定機を迎えたが、バルトラにボールを掻き出された。エズジャンに良いクロスを送り、アンラッキーなシュートもあった。しかし極東からのFWは、この日も簡単にボールを失っていた」
 
 森保一・日本五輪代表監督が視察に訪れたことが話題となったシャルケ対ハンブルク(2-0で前者が勝利)では、酒井高徳と伊藤達哉が揃って先発した。
 
 しかし、伊藤は失点に繋がるボールロストを犯すと、28分に警告を受けた。ギスドル監督は退場のリスクを考慮して、35分に伊藤を交代させなければならなかった。このため、『ビルト』、『キッカー』ともに、伊藤に対してはチーム最低タイとなる5点という評価を下している。
 
 地元紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』も、同じくチーム最低タイの5点を付け、「授業料を払うことになった。早い時間帯にイエローカードを貰い、30分過ぎにはすでに退場の危険があったため、下げなければならなかった。残念だ」と正直に綴った。
 
 対して、同じ地元紙の『ハンブルガー・アーベントブラット』は「酷い試合だった」としながらも、トッドSDが明かした「リーグ戦10試合出場で、契約が自動的に1年更新される」というポジティブな点を強調している。

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