87年ぶりに不名誉記録を更新したベネベントに皮肉続々…「昇格は悪夢への序章」「ロゴの魔女の呪い」

2017年11月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

初の勝点奪取へ強い気概は見せたが…。

覇気を失ったベネベントの選手たちは、うなだれたままロッカールームへ。奇跡的な昇格劇を果たした彼らは今、完全に迷走している。 (C) Getty Images

 ついに史上最悪の数字を残してしまった……。
 
 現地時間11月19日に行なわれたセリエA第13節でサッスオーロと対戦したベネベントは、1-2で敗戦。欧州5大リーグで史上最低となる開幕13連敗を喫した。
 
 2シーズン前までレーガ・プロ1部(3部相当)に属していたベネベントは、そこから驚きの2年連続昇格を果たし、今シーズンから意気揚々とクラブ史上初のセリエAの舞台に挑戦していた。
 
 しかし、開幕のサンプドリア戦で逆転負けを喫して躓くと、そこから第12節のユベントス戦まで黒星を積み重ね、1930-31シーズンにマンチェスター・ユナイテッドが残したワースト記録に並んでいた。
 
 なんとか不名誉記録を更新するまいと、本拠地チーロ・ヴィゴリートで行なわれたサッスオーロ戦で選手たちは奮闘。アレッサンドロ・マトリに先制ゴールを許すも、65分にサミュエル・アルメンテーロスのゴールで同点に追いついてみせる。
 
 初の勝点奪取への強い気概を見せたベネベントの面々だったが、同点直後の67分にDFのガエターノ・レティツィアがこの日2度目の警告を受けて退場になると、次第に押し込まれ、試合終了間際の94分にフェデリコ・ペルーゾに勝ち越し弾を決められて力尽きた。
 
 カルチョで誕生したこの不名誉記録について各国のメディアも報道している。英紙『Daily mail』は、「ベネベント、マンUの不名誉記録を87年ぶりに更新!」と大見出しを付け、次のようにも綴った。
 
「残酷な状況に晒され、選手たちはそれを受け入れられずに膝から崩れ落ちた。ベネベントは何かに憑かれているとしか思えない」
 
 また、英大衆紙よりも辛辣な皮肉を展開したのは、フランスの老舗紙『L`equipe』だ。同紙は、「エリートが集うイタリアにおいて彼らの昇格劇は美しい物語だったが、今やそれも悪夢への序章に変わってしまった」と皮肉り、さらに続けた。
 
「クラブのエンブレムにほうきに乗った魔女が描かれている限り、ベネベントはこの呪いから解放されることはないのではないだろうか」
 
 ちなみに87年前に記録を樹立したマンチェスター・Uは、そのシーズンはリーグ最下位で2部に降格するという憂き目を見ているが、はたして、呪われたかのように負け続けるベネベントの運命やいかに……。
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