守護神ブッフォンが国民に団結を要求。「いまだけは白黒、赤黒、青黒のユニホームを脱いで…」

2017年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

恐れを抱かず、ネガティブな思考をいっさい排除して。

史上初の6大会連続出場をめざすブッフォン。「扇動はしたくないが」と前置きしたうえで国民に団結を要求した。 (C)Getty Images

 現地時間11月10日、ロシア・ワールドカップ欧州予選プレーオフの第1レグで、イタリアはスウェーデンに0-1で敗れた。13日にホームで開催される第2レグで逆転できなければ、1958年大会以来の予選敗退に終わる。

 ロシアW杯後の現役引退を表明していた守護神ジャンルイジ・ブッフォンにとって、サン・シーロ・スタジアムで行なわれる第2レグは、輝かしいキャリアを築いてきたイタリア代表での、最後の公式戦になるかもしれない。

 イタリア紙『Corriere della sera』によると、ブッフォンは「デリケートな状況にあるのは事実」と、崖っぷちに追い込まれたことを認めつつ、「イタリアはこの苦境に立ち向かわなければならない」と述べている。

「ロシア行きのチケットを勝ち取るには、泣きわめいてばかりいずに、恐れを抱かず、ネガティブな思考をいっさい排除して、よりベストに近い形で第2レグに臨まなければいけない」

 イタリア代表のジャンピエロ・ヴェントゥーラ監督は、第1レグ終了後、レフェリーの判定に対して不満を露にした。だがブッフォンは、「レフェリーを責めるのはやめるべきだ」と、生産的ではないことを強調している。

「そういうことに文句を言うのはまったく意味がない。第2レグに向かううえで、最悪のアプローチだ。サン・シーロで挽回をめざすことに1グラムも役に立たない」

 そのサン・シーロには13日、大勢のイタリア・サポーターが駆けつける見込みだ。ブッフォンは、「扇動はしたくないが、今回ばかりはサポーターのみんなにお願いしたい」と、国民全員の団結が必要であることを呼びかけた。

「いまだけは白黒(ユベントスのクラブカラー)、赤黒(ミラン)、青黒(インテル)のユニホームを脱いで、青(イタリア代表カラー)を身にまとってもらいたい」

 2点差以上の勝利が求められるイタリアが、厳しい状況にあるのは間違いない。しかしブッフォンは、「僕はまだ自信を失ってはいない」と逆転突破に向けて意気込む。

「自信を持たなければいけない。僕らにはまだ、本大会に出場できるチャンスが残っているのだから」

 W杯史上初の6大会連続出場をめざす百戦錬磨のキャプテンのメッセージを、イタリア代表の面々はどう受け止めたのか――。13日に開催される第2レグの戦いぶりが注目される。
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