韓国ファンを激怒させたコロンビア代表MFが公式謝罪! FIFAのジャッジは?

2017年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

今年6月のU-20W杯でも同様の差別ジェスチャーが

試合は終始荒れ模様。ピッチ上はかなりヒートアップしていたが、だからといってカルドナの行為が許されるはずもない。(C)Getty Images

 コロンビア代表のMFエドウィン・カルドナが、ひたすら平身低頭で謝罪だ。
 
 金曜日に水原で行なわれた韓国代表vsコロンビア代表の親善試合で、24歳の攻撃的MFが蛮行を犯した。韓国の2-0で迎えた62分、選手間の衝突で両チーム入り乱れてのもみ合いになった際、カルドナは相手の主将キ・ソンヨンに対して、両手で目を吊り上げるジェスチャーを繰り出したのだ。
 
 東洋人の容姿を揶揄する人種差別的なアクション。試合をライブ中継した韓国国営放送『MBC』が何度も再生して糾弾すると、激怒した韓国のサッカーファンがカルドナのSNSに大量の中傷メッセージを書き込むなど大炎上した。大韓サッカー協会はFIFA(国際サッカー連盟)に状況を報告。やがてニュースは世界中を駆け巡った。
 
 途轍もない反響の大きさにおののいたのが、ほかでもないカルドナ自身だ。同じく事態を重く受け止めたコロンビア・サッカー連盟のヘルプを得て、代表チームの公式ツイッター上で動画の謝罪メッセージをアップしたのである。
 
「僕はどんな個人も、国家も、人種も差別するつもりなんてなかった。でも結果的に攻撃されたと感じた、不快に思ったなら僕は謝りたい。分かってほしいのは、僕はそんなに乱暴な人間ではないということだ。誤解を与えるようなことをしてしまい、本当に申し訳なかった」
 
 これによってお開き、というわけにはいかないだろう。FIFAは常日頃からレイシズム(人種差別)に対して強い嫌悪感を示しており、ことあるごとに国際Aマッチでも試合前に両チームの主将に声明を発表してもらっている。カルドナには国際Aマッチの出場停止など、なんらかの処分が下される可能性が低くない。
 
 韓国側がここまで怒りを露にしたのには伏線がある。6月にホストを務めたU-20ワールドカップでも同じジェスチャーで物議を醸したからだ。
 
 ウルグアイU-20代表のフェデリコ・バルベルデがゴールを決めたあと、スタンドに向かって「吊り目」をしたのである。本人は選手同士でふざけ合っただけだと言い逃れをし、FIFAもそれ以上は追及しなかった。だが、今回は明らかに個人に対する攻撃であり、許されざる振る舞いだ。
 
 試合は韓国がソン・フンミンの2得点で2-1の快勝。シン・テヨン政権にとっては嬉しい初勝利となったが、後味の悪いものとなってしまった。
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