田嶋会長が感じたブラジルとの差「“そこ”を突き詰めていけば追いつけるかもしれない」

2017年11月11日 サッカーダイジェスト編集部

「インサイドキックの“止めて蹴る”を、スパンスパンと正確にやっている」。

田嶋会長はブラジル代表の基礎テクニックの正確性に感服。「そこを学ばなければいけない」という。山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[親善試合]日本1-3ブラジル/11月10日/リール(フランス)
 
 日本はブラジルに1-3と完敗を喫した。日本協会の田嶋幸三会長は、「最初の1点、2点目(が大きかった)。特に2点目は、ミスを絶対に逃さないカウンターの速さが素晴らしかった。シンガポールでの試合(2014年10月14日/ハビエル・アギーレ体制/0-4)、ポーランドでやった試合(2012年10月16日/アルベルト・ザッケローニ体制/0-4)、それからリオ五輪前の試合(2016年7月30日/リオ五輪代表/0-2)。共通してこういう試合をしている。もちろんそれぞれのスピードとか個の差があるのは明らかだった」と、前例を持ち出して、圧倒的な力に屈した試合を振り返る。
 
 大きな実力差があったのは確かだが、田嶋会長によれば、その差は基礎的な技術のクオリティであるという。
 
「ブラジルの選手は確かに巧くて、マルセイユターンなどのシーンに会場が沸いていた。だけど、9割以上はインサイドキックの"止めて蹴る"を、スパンスパンと正確にやっている。結局そこの差が一番大きい。そこを我々は突き詰めていかないといけない。逆に言えば、そこを突き詰めていけば追いつけるかもしれない」
 
 カウンター時には、後方から選手が必ず飛び出していき、確実に味方の足もとにつなげリズム良くアタックを展開する。ブラジルの強さは、派手なプレーというよりは、エラーの少ない技術力に集約されているのだ。
 
「ワンタッチでのプレーを早い判断でやる。オーバーラップして味方の裏を回り、それを上手く使える。本当にシンプルなことを繰り返しやっている。その力は敬服せざるを得ない。常にどの選手が出ても、それをきちっとやれるブラジルから学ばなければいけない」と田嶋会長も思わず称賛する。
 
 世界の強豪との差を埋めるためには、結局は、的確な判断力と基礎技術の向上に行きつくようだ。

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