いよいよ東京五輪代表が始動! 気になる選手選考とチーム強化の見通しは?

2017年10月30日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

「オリンピック出場への扉は開かれている」(森保一監督)

東京五輪世代を率いる森保一監督(中央)。久保建英(FC東京U-18)らU-18世代のカテゴリーをどのように組み込んでいくのだろうか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 東京五輪まで1000日を切った10月30日。自国開催の大舞台に向け、新たな代表チームがスタートを切った。
 
 U-20日本代表の指揮官に任命されたのは森保一監督だ。現役時代はサンフレッチェ広島でプレーし、1993年には日本代表の一員として「ドーハの悲劇」を経験。引退後は指導者の道を歩み、2012年からは古巣を率いて3度のリーグ制覇を成し遂げた。

 今季は開幕からチームの状態が上向かず、7月初旬に職を辞したが、その手腕は今なお高く評価されている。12月のタイ遠征から指揮を執り、初の公式戦は来年1月のU-23アジア選手権となる予定だ。
 
 ついに動き始めた森保ジャパン。気になるのはそのチーム構成である。

 選考の対象となるのは、2020年の時点で23歳以下の選手たち。つまり、97年1月1日以降に生まれたプレーヤーで、軸になるのは今年5月に行なわれたU-20ワールドカップに出場した世代だ。
 
 すでに彼らはJリーグで出場機会を得ており、中山雄太(柏レイソル)はCBのレギュラーとして活躍。遠藤渓太(横浜F・マリノス)や初瀬亮(ガンバ大阪)なども多くの出番を掴み、日増しに存在感を高めている。また海外に目を移すと、今夏にオランダへ渡った堂安律(フローニンゲン)が躍動中。U-20ワールドカップ後にG大阪から移籍すると、9月24日のトェベンテ戦からリーグ戦5試合連続出場を果たし、9月30日のズヴォーレ戦ではエールディヴィジ初ゴールを決めた。ドイツでも柏U-18出身の伊藤達哉(ハンブルク)が得意のドリブルで好プレーを連発するなど、国内外で東京五輪世代の活躍が目立ちつつある。
 
 成長著しいU-20組。しかし、彼らだけが選考対象になるわけではない。19年に開催される次のU-20ワールドカップを目ざすU-18組の突き上げも期待される。先日インドで行なわれたU-17ワールドカップに出場し、久保建英(FC東京)などが構えるU-17組も虎視眈々とその座を狙う。森保監督も「プレーできる世代の選手であれば年齢は関係なく、今までの実績も関係なく、オリンピックに出場できる扉は開かれている」と話しており、当然彼らにも十分チャンスはあるだろう。

次ページ下のカテゴリーからの突き上げがチーム力の強化につながる

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