「歴史に名を刻むために破らなければ」清武弘嗣が吐露する初タイトルへの熱き想い

2017年10月31日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「僕たちが歴史に名を刻む」

清武はルヴァンカップのタイトルへの想いを口にした。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ31節]C大阪2-1大宮/10月29日/金鳥スタ
 
"ユン・セレッソ"が再び調子を取り戻してきている。
 
 一時は26節で残留を争う広島に敗れ、続く27節には中位の仙台に4失点の完敗。その悪い流れを引きずると、28節の川崎戦では5ゴールを献上し、守備が崩壊して3連敗を喫していた。
 
 しかし、29節の鳥栖戦で勝利を挙げ連敗を食い止めると、現在3連勝。2-1で勝利した直近の大宮戦では、点差こそ開かなかったものの、20本のシュートを浴びせるなど、相手を圧倒して白星を掴んだ。
 
 そんなチーム状況に水沼宏太も手応えを口にする。

「モチベーションが高く、良い時の僕らに戻ってきている。今は勝ち切ることができている」
 
 清武弘嗣は「ピッチ状況に応じて、シンプルにするかつなぐかのメリハリができていた。臨機応変に対応できるのが今年は良い」と勝ち切れる要因を分析する。
 
 たしかに、自陣に守備ブロックを敷いてボール奪取後にシンプルなカウンターもできれば、ポゼッションでゲームコントロールもできる。なにより、勝てる時のセレッソは、その両方を試合の時間帯と相手の出方によって使い分けられている。
 
 そのベースとなっているのは背番号46のこの言葉に凝縮されているだろう。
 
「今年のセレッソは、ユンさんになってから戦う集団に変わった」
 
 どんな戦い方をするにしても、球際を戦うことや、走ることは変わらない。その当たり前が今年のセレッソにはあり、昇格初年度ながら3位につけられている要因と言える。今シーズンは浮き沈みがありながらも、そうして奮闘してきた。
 
 だからこそ、11月4日(土)に控える川崎とのルヴァンカップ決勝が大きな意味を持つと、清武は熱を込めて話す。
 
「今までセレッソは巧いとか強いとか言われてきたが、最終的に負けることが多々あった。(ルヴァンカップ決勝の)今回はそれを変えるチャンス。僕たちが歴史に名を刻むためには、それを破らなければいけない。(今まで)タイトルがないので、ここで獲らなければいけない」
 
 タイトルが自信になり、「勝てる集団になる」(水沼)。その意味でルヴァンカップ決勝は「特別な一戦」(柿谷)だ。川崎との一戦に向けて選手たちは闘志をむき出しにしていた。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
 
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