武藤のアシストで劣勢マインツがフランクフルトとドロー! 日本人対決は実現せず

2017年10月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半はゴール前で見せ場のなかった武藤だが…

交代出場でゴールを決めたゼルダルを武藤が祝福する。前節シャルケ戦で完敗を喫したマインツは、今節も苦しい内容ではあったが、数少ないチャンスを活かして勝点奪取。その原動力は武藤だった。 (C) Getty Images

 10月27日(現地時間)、ブンデスリーガ第10節が行なわれ、マインツは1-1でフランクフルトと引き分けた。

 ホームのマインツは、武藤嘉紀が今回も定位置のワントップで先発出場、一方、フランクフルトの長谷部誠、鎌田大地はいずれもベンチにすら入らず、日本人対決は実現しなかった。
 
 試合開始早々にチャンスを作ったのはアウェーチーム。2分にカウンターからレビッチが持ち込み、クロスを受けたシュテンデラが惜しいシュートを放った。
 
 対するマインツは、4分に武藤がデ・ブラシスに縦パスを通してファーストシュートを引き出した他、8分にはペナルティーエリア内で相手DFの股間を抜く技巧的なドリブルを披露して存在感を示す。
 
 以降、攻勢に立ったのはフランクフルトであり、レビッチ、ガチノビッチが積極的に仕掛け、幾度かフィニッシュにまで持ち込む。中盤以降での守備が堅く、浅い位置でボールを奪っては前線にボールを運んでいった。ただ、敵陣でのプレーが雑で、なかなか決定的には結び付かない。
 
 しかし37分、ヴォルフが右サイドの深い位置でブロジンスキからボールを奪い、ゴールライン沿いをドリブルで進んでグラウンダーのクロス。ここで、逆サイドのレビッチに渡るのを阻止しようとしたマインツCBのベルがスライディングで押し込んでしまった。
 
 ホームチームのオウンゴールというかたちで動いた試合は、以降もフランクフルトが主導権を握ったまま、前半を終えた。マインツは前にボールを送ることすらままならず、奮闘する武藤にもゴール前での見せ場は一度も訪れなかった。
 
 後半も開始2分でレビッチが左から強烈なシュートを放つなど、フランクフルトが攻勢に立ったが、54分、オフサイドと判定されたものの、武藤が抜け出して決定的なシュートを放ったあたりから、マインツの攻撃が活性化される。
 
 55分には右クロスが流れたところを、逆サイドのデ・ブラシスが惜しいシュート。その1分後、武藤がエリア内で2度にわたって倒されるもいずれもノーファウルの判定で、彼は激しい抗議を展開する。
 
 この判定が覆ることはなかったが、60分、武藤はついにゴールを生み出す。CKからの攻防でエリア右側に抜け出すと、すかさず中央に折り返し、これをニアに走り込んだゼルダルがダイレクトでゴールに叩き込んだのである。
 
 武藤の今シーズン初アシストで追い付いたマインツ。さらに勢い付くかと思われたが、再びフランクフルトがボールを保持する時間が長くなり、また互いにプレーの精度を欠いたことで試合は膠着し、決定的なプレーは見せられない。
 
 87分に武藤はコドロに代わってピッチを退いたが、試合展開に変わりはなく、「ライン・マイン・ダービー」は勝点1を分け合う結末となった。
 
 次節、マインツは11月4日にボルシアMGとアウェーで対戦し、フランクフルトは3日にブレーメンをホームに迎える。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事