イブラヒモビッチが引退について言及? 「俺のやりたいようにやって去る」

2017年10月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

イブラが持っていた復帰への葛藤。

12月中の復帰を目指しているイブラヒモビッチ。インタビュー内での本人の言葉を聞く限り、後半戦での大暴れが期待できそうだ。 (C) Getty Images

 キャリアの晩年を迎えたタイミングでの大怪我に一度は引退も頭をよぎったはずだが、ズラタン・イブラヒモビッチはピッチに戻ることを選択した。いったい、なぜなのか? 英国メディア『スカイスポーツ』で行なわれたインタビューで、その理由を説明している。
 
 昨シーズン、マンチェスター・ユナイテッドの一員となったイブラヒモビッチは、35歳でのプレミアリーグ初挑戦ながら、28試合で17ゴールをマーク。公式戦でも46試合で28ゴール・10アシストと好成績を残し、チームにリーグ・カップをもたらした。
 
 そんなベテランFWが悲劇に見舞われたのは、4月20日に行なわれたヨーロッパリーグ準々決勝第2レグのアンデルレヒト戦。右膝の前十字靭帯を断裂し、選手生命を脅かす大怪我を負ったのだ。
 
 全治8か月ともいわれた怪我を負ったイブラヒモビッチは、懸命なリハビリを重ねて驚異的な回復力を披露。復帰への目途が立った今年8月に契約満了となったマンチェスター・Uと再契約を締結し、今は12月中のカムバックに向けて最終調整の段階に入っている。
 
 ウェイン・ルーニー(現エバートン)の退団に伴い、空き番となった10番を背負うイブラヒモビッチは、『スカイスポーツ』で解説を務めている元フランス代表FWのティエリー・アンリ氏によるインタビューで、「俺自身、『あと、どのくらいプレーできるんだろう』と考え、迷うことも多かった」と葛藤があったことを明かしている。
 
 ではなぜ、イブラヒモビッチはプレミアの舞台に戻ろうとしているのか? それについて彼は、語気を強めて話す。背景にあったのは、周囲から聞こえてきた雑音に対する反骨心である。
 
「今思えば、戻るというのは簡単なことだった。俺は今まで、大きな怪我をしたことがなかったから、周りは『もうズラタンは終わった』とか『歳を取り過ぎだ』とか言っていた。そのことが引き金になって、俺にエネルギーと目的を与えてくれた。俺はこれからも、できることに挑戦していく」
 
 復帰への意欲を力説したイブラヒモビッチは、「始めたことを終わらせる」として、入団1年目で達成できなかったプレミアリーグ制覇に向けての想いも口にしている。
 
「何度も言ってきたことだが、俺はプレミアリーグを制覇するためにマンチェスター・Uに移籍してきた。昨シーズンは3つのタイトルを獲得できたが、自分も、他のみんなも満足していなかったんだ。今シーズンの目標は、プレミアリーグ制覇だ。俺はそれを成し遂げる」
 
 現在36歳のイブラヒモビッチ。先日、代理人のミーノ・ライオラ氏は、「あと5~6年はやれる」と語っていたが、当の本人が思い描くキャリアプランはどうなのか? 次のように明かしている。
 
「俺は、ここに来た時のように去っていく。足を引きずりながらではない。たとえ水の上を歩かなければいけないとしても、俺は俺のやりたいようにやって去るつもりだ」
 
 得意の"イブラ節"を炸裂させたスウェーデンの生ける伝説は、はたしていつまでプレーできるだろうか。12月予定となっている復帰の瞬間が待ち遠しい。
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