「こんな10代は記憶にない」とヴェンゲル絶賛! アーセナルにニューヒーローが誕生!

2017年10月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

デビュー戦のファーストタッチが初ゴール。

カラバオ・カップ4回戦のノーリッジ戦でアーセナルのトップチームにデビューしたエンケティアが、いきなり2ゴールの大活躍。チームを窮地から救った18歳の今後のさらなる活躍に注目が集まる。 (C)Getty Images

 アーセナルにニューヒーローが誕生した――。
 
 10月24日に行なわれたカラバオ・カップ(リーグカップ)4回戦のノーリッジ戦。ターンオーバーを用いて若手主体のチーム構成で臨んだガンナーズ(アーセナルの愛称)は、34分にDFラインの裏を突かれて失点を許す。
 
 後半に入ってもゴールは遠く、敗色が濃くなりはじめていた85分だった。CKの場面でアーセン・ヴェンゲル監督が、リース・ネルソンに代えてエディ・エンケティアを投入。するとこの無名の18歳が、最初のプレーで大仕事をやってのける。CKのボールをフランシス・コクランが頭で軌道を変えると、そこに飛び込み右足でネットを揺らしたのである。
 
 この試合がトップチームデビュー。しかもファーストタッチで初ゴールを奪うという特大のサプライズだった。だが、衝撃はこれで終わりではなかった。
 
 試合は90分で決着がつかず1-1のまま延長戦へ。すると96分、ふたたびCKの場面だった。モハメド・エルネニーが質の高いボールをゴール前に送る。タイミング良くジャンプして頭で合わせたのは、背番号62をつけたエンケティア! 
 
 ヘッドで突き刺したこのゴールが決勝点となり、逆転勝利を収めたアーセナルはカラバオ・カップの準々決勝に進出。18歳のニューカーマーが、文字通りチームを窮地から救い出した。アーセン・ヴェンゲル監督も 「(これほどインパクトを与えた10代は)記憶にない」と舌を巻いた。
 
 ロンドン生まれのエンケティアは、08年にチェルシーのアカデミーに入団。プロ契約前の15年にアーセナルへと籍を移し、その後の2年間で大きく成長を遂げて今回のデビューを勝ち取った。現在はイングランドU-19代表にも名を連ねる。
 
 ノーリッジ戦で期待に応えたエンケティアのプロキャリアは、ようやく始まったばかり。ヴェンゲル監督も称賛するだけでなく「成長する時間を与えず、すぐにスターにしようとするのは現代社会の大きな問題のひとつだ」と警報を鳴らすだけに、今後、大きな困難に直面する時期もあるだろう。ただこの日、彗星のごとく現われた18歳のストライカーがアーセナルに希望を与え、ファンの心を鷲掴みしたのは間違いない。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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