欧州4大リーグで最もゴールの数が多いのは? 意外にもトップは…

2017年10月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

セリエAがリーガやプレミアを抑えて首位に。

ゴールが増え、スペクタクル性が高まっているセリエA。スコアレスドローも、4大リーグの中で最も少ない。 (C)Getty Images

 欧州4大リーグの8節終了時点の総ゴール数を調べてみると、意外な結果が導き出された。

 最も多くのゴールを生まれているのはセリエA。数年前まで「まずは守備ありき」の戦術が蔓延り、いわゆる"カテナッチョ"が代名詞だったリーグは、未消化の試合があるにもかかわらず(3節のサンプドリア対ローマ戦が悪天候のため延期)、228ゴールでトップに立っている。

 攻撃マインドの強いリーグとして有名なリーガ・エスパニョーラが222ゴールでこれに続き、ハリー・ケイン(トッテナム)やロメル・ルカク(マンチェスター・ユナイテッド)など実力派ストライカーが上位陣に揃うプレミアリーグは201ゴールに止まった。

 ブンデスリーガの8節終了時点での総ゴール数は187。18チーム制で実施されているため、上記の3リーグとは単純比較できないものの、1試合平均の得点数で見ると、セリエA(2.89得点)、リーガ(2.78得点)に次いで3位(2.60得点)。プレミアリーグ(2.51得点)をわずかに上回っている。

 セリエAの1位はやや意外な結果とも言えるが、実は昨シーズンも、4大リーグで最多得点を記録したのはセリエAだった。全日程終了時の得点数は次の通りだ。

1位:セリエA/1試合平均2.96、総得点1123
2位:リーガ/1試合平均2.94、総得点1118
3位:ブンデスリーガ/1試合平均2.87、総得点877
4位:プレミアリーグ/1試合平均2.80、総得点1064

 イタリアでゴールが増えている理由は、大きく3つ考えられる。

 ひとつは、エディン・ゼコ(ローマ)やパウロ・ディバラ(ユベントス)、ドリース・メルテンス(ナポリ)、マウロ・イカルディ(インテル・ミラノ)、チーロ・インモービレ(ラツィオ)といった有力クラブのストライカーがいずれも好調で、コンスタントにゴールを重ねていることだ。

 ふたつ目は、攻撃サッカーを標榜する指揮官が増え、中小クラブでも決して守備一辺倒にならず、攻撃的に振る舞うようになったこと。かつてのように「ゴール前にバスを置く」チームは、ほとんど見かけなくなった。

 3つ目は、ややネガティブな見方になるが、Bから昇格してくるチームのレベルがあまりに低すぎる点が挙げられるだろう。今夏に昇格してきたヴェローナ、スパル、ベネベントも例外なく下位に沈んでおり、この3チームだけで49失点を献上。ベネベントに関しては開幕8連敗とかなり厳しい状況だ。そのためイタリア国内では、「18チーム制に戻すのが妥当」という声も上がっている。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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