「自分の判断で」“左”にポジションを変えた原口元気。鋭い仕掛けで流れを引き寄せる

2017年10月11日 高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)

「自分たちがやるべきことをやらないと、こういう結果になる」

果敢なドリブルで流れを引き寄せた原口。81分には単独突破からフィニッシュに持ち込んだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ2017]日本 3-3 ハイチ/10月10日/日産スタジアム

 左太腿に違和感を訴え、10月6日のニュージーランド戦を欠場していた原口元気は、コンディションが整った10日のハイチ戦では浅野拓磨との交代で後半から出場。最初は右ウイングの位置に入ったものの、ほとんどチャンスを作り出せず、75分頃から「(監督の指示ではなく)自分の判断で変えた」という左ウイングにポジションを移す。
 
 この判断が吉と出た。81分には自陣からドリブルで持ち込み、相手DFを置き去りにして左足でフィニッシュ。シュートは惜しくもバーを超えたが、合流直前のバイエルン戦(ブンデスリーガ7節)で見せていたような鋭い仕掛けでチャンスを演出した。このワンプレーをきっかけに、停滞していた日本の攻撃も徐々に活力を取り戻した。
 
 終了間際の香川のゴールで何とか引き分けに持ち込んだとはいえ、結果にも内容にも納得はしていない。
 
「自分たちがやるべきことをやらないと、こういう結果になる。縦に速い攻撃とか、このチームの特長を今日は出せなかった」
 
 浮き彫りになった課題をどう修正するか。原口が「大事な試合になる」と強調するのは、11月に控えるブラジル(10日)、ベルギー(14日)との2連戦だ。
 
「積み重ねてきたものをさらに良いものにしなきゃいけない。それが強い相手にどれだけ通用するか。戦い方を変える必要はないので、今日の反省をしっかりして、次に繋げたい」
 
 ヘルタ・ベルリンではベンチを温める試合が続いていたが、原口の調子は確実に上向いている。まずはクラブでレギュラーの座を取り戻し、11月の2連戦を最高の状態で迎えてもらいたいものだ。
 
取材・文:高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

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