【日本代表】同点弾も複雑な胸中の香川真司。「これがブラジル、ベルギーだったら…」

2017年10月11日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「連動性がなかなか生まれなかった」

土壇場で同点弾を決めた香川。写真:サッカーダイジェスト

[キリンチャレンジカップ2017]日本 3-3 ハイチ/10月10日/日産スタジアム
 
 香川真司はピッチの外から試合を眺めていておそらく苛立ちを募らせていた。「前半の途中からちょっとペースダウンしていた」ので、2-2で迎えた59分から途中出場した時、「もうひとつギアアップしないといけなかった」。
 
 ここで流れを変えてみせる──。4-3-3システムはドルトムントでも慣れ親しんだフォーメーションだから、それと似たような感覚でやれば上手く行くはずと思っていた香川だが、現実は違った。
 
「う~ん、全然ですね。やっていて周りが悪いと言うか、人数は前にいるんですけど、コンビネーションとか、連動性がなかなか生まれなかった」
 
 自身が挙げた3点目のゴールに至る崩しを除けば、香川曰く「リズムは生まれなかった」。このハイチを経て、募るのは危機感だ。
 
「今日のゲームに関しては課題が残る。自分自身も感じることはたくさんあった。これがブラジル、ベルギーって考えたら……。ハイチ戦での経験をプラスに捉えるしかありません。(今日の後半で言えば)俺と(井手口)陽介がもっとバイタルエリアに入っていかないと。そこに行ければ行くほど相手にとっては脅威になるはず。でも、今は進め方に問題がある。左サイドの距離感だったり、ゲームを見ながら組み立てていくのが重要です」
 
 長谷部誠が不在の中盤はお世辞にも機能したとは言い難かった。それは香川も感じており、だからこそ自ら課題を口にする。
 
「(中盤3枚の)2センターと1ボランチの間にもちょと距離があって。最初の失点のところでも、1ボランチがもうちょっとプレスをかけるとかしないといけない。あそこにいるだじゃなくてね。それは(遠藤)航もできると思う。前から行くのであれば皆で徹底していかないといけない。そうじゃないと後ろとの距離があいたり、連動性を欠くと攻守において上手く戦えない」
 
 このハイチ戦での失態が次の戦いに活かされるのか。11月のブラジル、ベルギー戦でひとつの答が出そうだ。香川も言う。
 
「次の2試合、そこで自分たちの現在地が分かる」
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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