「漁夫の利」と自国代表に手厳しい韓国メディア。日本の敗戦については…

2017年09月06日 慎武宏

9大会連続のワールドカップ出場を勝ち取っても、報道はどこか歯切れが悪い。

スコアレスドローに終わったウズベキスタン戦の内容に、韓国メディアは納得ができなかったようだ。(C)Getty Images

 アウェーでウズベキスタンと対戦した韓国は、0-0で引き分けてA組2位でロシア行きを決めた。1986年のメキシコ大会以来9連続となるワールドカップ出場を勝ち取ったわけだが、韓国メディアの報道はどこか歯切れが悪い。
 
「韓国サッカー、恥ずかしい本戦進出、ウズベキスタンと0-0"漁夫の利、本戦進出させてもらった"」(『CIVICnews』)
「韓国、ウズベキスタンと引き分けたが"イランのおかげ"で金字塔」(『イートゥデイ』)
「韓国、ウズベキスタンと引き分けたのに本戦行き…接戦を見せてお祝いする代表チームに"冷たい視線"」(『世界日報』)
 と、スコアレスドローの不甲斐ない試合結果には納得がいっていない様子だ。
 
 8月31日のイラン戦から代表を指揮しているシン・テヨン監督に対しても厳しい。

『sportal korea』は「2試合・0ゴール、シン・テヨンの勝つサッカーはどこに行った」と見出しを打ち、シン・テヨン監督は普段から攻撃サッカーを提唱してきたと前置きしながら、「ウズベキスタン遠征では、ファン・ヒチャンとソン・フンミンのシュートがポストに弾かれた不運があったとは言え、シュート数自体が少なかった。得点が可能なエリアで作り上げる戦術パターンが消え失せていた」と綴っている。
 
 さらに『スポーツ朝鮮』は、「0-0はシン・テヨンの数字ではない』と見出しを打ち、「イ・ドングッ、ファン・ヒチャンの機敏な動きが目立った部分を除けば、終始、もどかしい"コグマ"と言うべき攻撃サッカーだった」と酷評した。
 
"コグマ"とは日本語で"さつまいも"だが、最近の韓国では「さつまいもが喉に詰まった時のように、ムカムカしてスッキリしない」という意味で使われたりする。つまり、この日の試合展開はそれほどじれったい内容だったというわけだが、一方で記事は、「就任して日が浅いなか、守備に重点を置いた」というシン・テヨン監督のコメントを引用して、これまでは戦略的に攻撃サッカーを封印していたともフォローしている。

次ページどちらかと言えば、サウジに重心を置く報道が多く…。

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