日本戦で鮮烈弾を決めた「ファハド・アルムワッラド」が末恐ろしい

2017年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

22歳にして国際Aマッチ出場は41試合を数える。

身長は高くないが体幹が強いのか、酒井宏と球際で争ってもまるで怯まない。一夜にしてファハド(右)はサウジの国民的英雄となった。(C)REUTERS/AFLO

 サウジアラビア対日本戦の後半頭から登場し、劣勢の流れを一変させただけでなく、63分に値千金の決勝弾を叩き込んだ。あの衝撃的なパフォーマンスを見せたファハド・アルムワッラドとは、いったいどんなフットボーラーなのか。

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 間違いないのは、サウジ国内で将来を嘱望されてきた筋金入りのエリートであるということ。名門アル・イテハドの下部組織で才能を見出され、16歳でプロデビュー、18歳でA代表デビューを飾っている。現在22歳ながら、国際Aマッチ出場は41試合を数え、日本戦のワールドカップ出場決定ゴールが10得点目だ。2012年のU-20ワールドカップはエースとしてチームを牽引し、ベスト16進出に貢献した。
 
 166センチと小柄ながら、フィジカルコンタクトには滅法強く、左サイドやトップ下を根城に天性のスピードと機動性能を発揮する。そんなキラ星のごときアタッカーを、A代表のオランダ人指揮官、ベルト・ファン・マルバイク監督はワールドカップ予選でスーパーサブとしてフル活用。最終予選で登場した7試合すべてが途中出場で、2ゴールをマークした。
 
 これまでの試合では60分以降の登場だったが、指揮官は重要な日本戦で、後半のスタートから秘密兵器を送り込んだのだ。悪い流れを断ち切り、一気にゴールを陥落するのが狙い。これがものの見事に的中し、ファハドは国民的英雄となったのである。
 
 サッカー連盟のアデル・ビン・モハメド・エザット会長が陣頭指揮を執り、サウジ・サッカー界は育成年代の強化に力を入れている。今夏のU-20ワールドカップにも代表チームを送り込んだ。台頭するヤングジェネレーションズの象徴的存在となっているのがこのファハドであり、今後も日本代表の脅威となるだろう。
 
 ジッダ決戦で強力なインパクトを残したファハド・アルムワッラド。末恐ろしい若武者は、まさしくアラブの至宝だ。

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