【番記者通信】4人の功労者の去就を追う|ユベントス

2014年04月02日 ロメオ・アグレスティ

ポグバの慰留と4人との契約更新が今夏の重要テーマ。

コンテ監督の下でプレーする現状に満足しているピルロは、16年6月までの契約延長で基本合意。細部の詰めを残すのみのようだ。 (C) Getty Images

 パリ・サンジェルマンやレアル・マドリーが強い興味を示すポール・ポグバを慰留し、さらに何人かの主力との契約を更新する。これが今夏の重要テーマだ。チャンピオンズ・リーグでは満足いく結果を残せなくても、この3年間でユーベのブランドバリューを引き上げる原動力となった主力選手の状況を見てみよう。

[ケース1]アンドレア・バルザーリ
 2011年1月、ヴォルフスブルクからたった30万ユーロの移籍金で獲得したCBは、この3年半でチームメイトからファンまで、ユーベを取り巻くすべての人間の信頼を勝ち取った。最終ラインの要として復権に寄与した功績は大だ。首脳陣も評価しており、2015年6月までの現行契約を1年延長する意向で、バルザーリ側もそれに大筋で合意している。正式サインがいつになるか、残る問題はそれだけだ。

[ケース2]ジョルジョ・キエッリーニ
 キエッリーの双子の兄弟で代理人を務めるクラウディオと、共同代理人であるダビデ・リッピは、近くジュセッペ・マロッタGDと会談を持つ予定だ。いまのところ“婚姻関係”に問題はないと見られているが、レアル・マドリーとモナコが興味を示している模様。いずれにせよ交渉の場を設ける必要があり、17年までの契約延長を選手サイドが呑むかどうかが焦点と見られる。急展開の可能性があり、続報が待たれるところだ。

[ケース3]シュテファン・リヒトシュタイナー
 今シーズンは19節のカリアリ戦で見せたパフォーマンスがとくに鮮烈で印象に残るが、ユーベの右サイドはこれからもこのスイス代表が一手に担う。17年6月までの契約延長で話はまとまり、シーズン終了を待って発表される見通しだ。ユベンティーノにとって、これはなによりの朗報である。

[ケース4]アンドレア・ピルロ
 ブレッシャ出身のフオーリクラッセ(超一流)とビアンコネーロとの関係は、16年6月30日まで続くこととなった。契約更新は細部の詰めを残すのみで、正式発表を待つだけという状況だ。移籍の噂もあったが、ピルロ本人はアントニオ・コンテ監督の下でのプレーに満足している。

【記者】
Romeo AGRESTI
ロメオ・アグレスティ
1989年トリノ生まれ。著名ジャーナリストで、『ワールドサッカーダイジェスト』誌の連載でもお馴染みのジャンカルロ・パドバンが主宰する雑誌「カルチョGP」で研鑽を積み、現在は『Goal.com』のユベントス番として密着取材。クラブの専門チャンネル『ユベントスTV』にもコメンテーターとして出演する。

【翻訳】
神尾光臣
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