「愚かな行為だった…」ゴールパフォで大怪我のアタッカーが“悲劇”の瞬間を振り返る

2017年08月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

所属するハンブルクは契約延長の方向で調整中。

歓喜が一瞬にして悪夢に変わったミュラー。名医の執刀を受け、シーズン中の早期復帰を目ざす。(C)Getty Images

 文字通りの悲劇だった。
 
 8月19日のブンデスリーガ開幕戦、ハンブルガーSV対アウクスブルクのゲームでそれは起こった。前半8分、先制点を決めた元ドイツ代表MFニコライ・ミュラーが、歓喜を爆発。お得意の両手を振り回しながら空中で横回転するヘリコプター・パフォーマンスを披露したところ、着地に失敗し、もんどりうって倒れた。
 
 右膝を抑えて悶絶するミュラー。そのまま交代となり、病院で診断を受けた結果、右膝の前十字靭帯断裂で全治7か月と診断された。歓喜が急転、悪夢に──。世界中のメディアがこのショッキング映像を報じたこともあり、SNSを通じて29歳のストライカーの元には数多の激励メッセージが届いたという。
 
 アクシデントから2日が経ち、ミュラーはケルンの病院で取材に応じた。
 
「かえすがえすも愚かな行為だったと思う。いつもやってるヘリコプターだったけど、右足を着地する時にスリップしてしまったんだ。激しい痛みが走ったよ。たくさんのメッセージをもらって嬉しいし、家族はずっと寄り添って励ましてくれた。感謝している。でも、まだ現実を受け入れられないでいるんだ」
 
 水曜日には再生手術が行なわれる。執刀するのはその道の権威であるペーター・シェファーホフ医師で、当初の診断結果より早い、全治6か月を見込んでいるという。
 
 さらに、失意のミュラーの元に朗報が届いた。ハンブルクのヘリバート・ブルッフハーゲン会長がテレビ番組に出演し、「(ミュラーとの)契約延長の話を前向きに進めている。この2週間で結論が出るだろうが、延長になると思う」と話したのだ。
 
 現行契約は2018年6月までで、シーズン中に延長交渉の場を持つ予定だったが、見通しはあまり良くなかった。ハンブルクの地元紙は「悲運のミュラーにとっては不幸中の幸いとなるかもしれない」と報じている。
 
 アクロバチックなゴールパフォーマンスもほどほどに。ミュラーが我が身をもって、全世界のフットボーラーに警鐘を鳴らした。
 
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