【総体】CBなのに驚愕のハットトリック! 流経大柏の関川郁万がさらにスケールアップ!

2017年07月31日 川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

準々決勝では、安藤瑞季との注目マッチアップが。

1年越しのリベンジを期す関川。市立長野戦で3得点と大暴れしたが、本業の守備では安定感と積極性がともに光った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 驚きのハットトリックが飛び出したのは、インターハイ3回戦・流経大柏vs市立長野の一戦だ。千葉王者の2年生CB、関川郁万がやってのけた。
 
 まずは開始10分のスーパーゴールだ。相手DFのクリアを鋭い飛び出しでかっさらうと、そのまま左サイドに持ち込んで左足を一閃。およそ25メートルの位置から、レーザービームのような弾道で逆サイドのゴールネットに突き刺した。U-17日本代表もさすがに自画自賛。「思い切ってシュートと判断して良かった。左足は最近、ロングフィードの質も上がってきてて自信があったんで」とはにかんだ。

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 試合は流経大柏が持ち前のハードプレッシャーで市立長野のパスワークを分断。敵エースのFW新井光にもほとんど前を向かせず、終始主導権を握った。前半28分、29分とFW後藤大輝が得点を挙げて3-0とし、早々に大量リードを奪った。
 
 後半に入っても攻勢を仕掛ける流経大柏。チャンスを掴むもなかなかゴールを割れないなか、17分に右CKから関川がヘディングでゴールを割って4点目を挙げる。そしてアディショナルタイム、PKのチャンスを得ると、関川がキッカーを志願。右足でねじ込み、ハットトリックを達成したのだ。
 
「せっかくなんで狙いました(笑)。今日は前からしっかりプレスを掛けるという、僕たちの良さが出た試合。勝利に貢献できて良かったです」
 
 シュート数は13対0で、5-0の大勝劇。2回戦もパスワークが自慢の遠野をほぼ完ぺきに封じ込んで、4-0の圧勝を収めた。2戦連続完封で、9得点とは凄まじい。
 
 昨年大会は市立船橋に決勝で敗れ、準優勝に終わった。関川は大会途中に負傷し、決勝にはなんとか間に合ったが、コンディションが万全ではなかった。涙に暮れたあのファイナルから1年。押しも押されもしない守備の中軸として、檜舞台に戻ってきた。
 
「フィジカル勝負では絶対に負けない。1試合1試合を集中して戦って、あくまでもチャレンジャーの気持ちを忘れずにやりたい。今度こそ優勝したいです」
 
 8月2日の準々決勝は、長崎総科大附が相手だ。敵の前線には、目下絶好調のU-19日本代表FW、安藤瑞季がいる。
 
 安藤vs関川。大会屈指の好カードに、華を添えるマッチアップだ。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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