【仙台】救世主となるか!? 名古屋から加入の「サイドの職人」がワンプレーで示したスタイル

2017年07月31日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

印象的だったのは、交代直後のプレー。

柏戦では大胆なオーバーラップを披露。今後、仙台の攻撃にダイナミズムをもたらしそうだ。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ19節]仙台1-1柏/7月30日(日)/ユアスタ
 
 7月23日に期限付きで仙台に加入した古林将太が、J1・19節の柏戦で73分から途中出場。新天地でのデビューを飾った。
 
「昨日の夜からちょっと緊張はしていた。けど、出たら自分のプレーをやろうと思っていました」と明かした古林は、豊富なスタミナを生かして激しく上下動を繰り返し、攻守に渡って奮闘した。
 
 印象的だったのは、交代直後のプレーだ。1点ビハインドの状態で右サイドのウイングバックに入った古林はタッチライン際を駆け上がり、石原直樹からパスを受けると、DFをひとりかわして、高精度のクロスを供給。惜しくもゴール前の奥埜博亮にはつながらなかったが、チャンスを演出した。アピールにつながる好プレーだったのは間違いないだろう。
 
 果敢な攻め上がりと多彩なクロスが特長の古林は、ベンチで「自分が出たらどうしようかとずっと考えていた。1点入れられてしまって、自分が出たらクロスなりシュートなりで終わらせたいなと思って」出番を待っていたという。その意図を体現した、まさに〝サイドの職人″というべきプレーだった。
 
「クロスは何本も上げて1点入るもの。だからもっとクロスを上げたかったし、もっと仕掛けたかった」と、試合後に古林の口から出てきたのは、反省の言葉だったが、このクロスで多少なりともチームが勢いづいたのも事実だ。
 
 仙台では、16節までウイングバックで先発出場を続けて好パフォーマンスを見せていた永戸勝也が、17節のG大阪戦で右足のくるぶしを負傷して長期離脱(全治6カ月)。古林には、ますます奮起が求められる。
 
 古林は「1本だけですが良いクロスが上げられた。これからもどんどん上げて、運動量に関しても怠らずにやっていきたい」と、救世主となるべく意気込んでいる。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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