コンテ監督が「トッテナムの野望は何なのか。ケインが欲しい」と本音吐露

2017年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

一方で、相手エースには賛辞を惜しまず。

補強に動かないトッテナムの姿勢に疑問を呈したコンテ監督。ライバルとして認めているからこその発言なのだろう。(C)Getty Images

 チェルシーのアントニオ・コンテ監督がトッテナムの補強方針に疑問を呈した。現地時間7月26日にイギリス・メディアの『BBC』が報じている。
 
 トッテナムは不動の右SBだったカイル・ウォーカーを4500万ポンド(約65億2500万円)でマンチェスター・シティに売却した一方で、ここまで新戦力を1人も加えることができていない。先日は、ダニエル・レビー会長が各クラブの行き過ぎた補強に警鐘を鳴らし、育成重視の方針を打ち出していた。
 
 そんなトッテナムに対してコンテ監督は、「もし、彼らがタイトルを逃してもそれは悲劇ではない」と語り、さらに以下のように続けている。
 
「もし、トッテナムがチャンピオンズ・リーグ(CL)にたどり着かなかったとしても、それは悲劇ではない。彼らがグループステージで敗退しても、ヨーロッパリーグに回って(昨シーズンのように)ヘントに敗れても同じだよ。チェルシーやアーセナル、そしてマンチェスター勢だったら、それは悲劇だけどね」
 
 コンテ監督は、「全てのクラブは自分たちの野望が何なのかを理解する必要がある。トッテナムは何を望むのか。もし、彼らの野望がタイトルを獲ることや、CL優勝なのであれば、高額な選手を獲得することからは避けられない。そうしなければ、今のレベルを維持することはできない。シンプルなことだよ」と、常にタイトル獲得を目指すクラブにとって補強は避けられないと持論を述べた。
 
 補強方針に対しては苦言を呈したコンテ監督だが、トッテナムのことは高く評価しているようだ。なかでも、2年連続で得点王に輝いたエースには賛辞を惜しまない。
 
「ケインは世界でも最高のストライカーの1人だ。もし、私が1人ストライカーを自由に買ってもいいのなら、ケインを選ぶだろう。彼は完璧なストライカーだ。強靭なフィジカルを備えているし、戦える。空中戦も強いし、右足も左足も使うことができる。ケインを買うとなると、1億ポンド(約145億円)は下らないと思うけどね」
 
 トッテナムに対しての正直な想いを明かしたコンテ監督。歯に衣着せぬ批判も相手エースへの賛辞も、ライバルとして認めているからこそか。
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