【鹿島】昌子源に「半端じゃなかった」と言わしめたセビージャの選手とは?

2017年07月23日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「まだシーズン前だと考えると、ゾッとする」

スペインの強豪セビージャを相手に、終わってみれば2-0の完封勝利を収めたが、昌子は自身がプレーした前半を「ゼロで耐えられたけど、すごく差を感じた」と振り返る。写真:田中研治

[Jリーグワールドチャレンジ2017]鹿島 2-0 セビージャ/7月22日/カシマ
 
 昨季のリーガ・エスパニョーラでは4位と、スペインの強豪クラブのひとつに数えられるセビージャを相手に、日本の常勝軍団・鹿島は2-0の勝利を収めた。
 
 前半のみの出場だったが、無失点に貢献したディフェンスリーダーの昌子源は、押し込まれる時間が長かった最初の45分間を「ゼロで耐えられたけど、すごく差を感じた」と振り返る。
 
 セビージャの布陣は4-3-3。最前線のCFはコロンビア代表のルイス・ムリエルで、昌子も何度かマッチアップに挑むなか、1対1を制する時もあれば、奪いに行こうとして簡単に入れ替わられる場面もあった。
 
 そのムリエルにはやや苦戦していたように見えたが、「そんなに凄さは感じなかった。どっちかというと、足にボールがついていなかった。やっぱり、コンディションがまだマックスではないのかな」と語る。
 
「そう考えると……」と続けた昌子は、ふたりの選手の名前を口にした。
 
「ガンソとバネガは、まだシーズン前だと考えると、ゾッとする」
 
 両選手はともにスタメンで、二枚のインサイドハーフでプレー。彼らを軸としたセビージャの攻撃を目の当たりにして、「まったくボールを失わず、パンパン細かいパスをつないできて、苦しかった」という。
 
 右SBでフル出場した伊東幸敏も、「Jで、うちがあんなに回されることはないんで。上手かったですね」と、セビージャのパスワークに舌を巻く。それでも、鹿島守備陣は最後まで集中を切らさずに、ゴールを許さなかった。ただ、やはりガンソとバネガのプレーは強烈だったようだ。
 
「やっぱりあのふたり。落ち着きが半端じゃなかった。レオ(・シルバ)ですら、ボールを取れなかったから。いつもだったら、レオがひとりで取っちゃって、相手の攻撃を終わらせるところを、レオがファウルを取られたり、抜かれたり」(昌子)
 
 Jでは味わえないグレードだったのは間違いない。もっとも、逆に考えれば、それほどのチームを完封してみせたのだから、その点は自信にしていいはず。この貴重な経験を今後の戦いにつなげていきたい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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