【高円宮杯】ただ、上だけを見つめて――。川崎U-18の万能型FW・宮代大聖の貪欲さ

2017年07月05日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「複数人に囲まれても、関係なくいなせないと」

宮代はボールを収めると、相手DFを鋭いターンで置き去りに。ただ本人は「ふたりに囲まれてもいなせないと」と反省を口にした。写真:平野貴也

[高円宮プリンスリーグ関東7節]流経大柏高 1-2 川崎U-18/7月2日(日)/流経大柏高グラウンド
 
 太陽の光が容赦なく降り注ぐ。日陰にいてジッとしていても、汗が噴き出してくる。うだるような暑さのなか、流通経済大学付属柏高校グラウンドに足を運んだ。川崎U-18の宮代大聖のプレーを見るためだ。
 
 昨年はU-16日本代表としてアジア選手権を戦い、4試合・2得点。スタメンとしてU-17ワールドカップ出場権獲得に貢献した。その後も代表には海外遠征などでコンスタントに呼ばれ続けている。
 
 キックオフを待っていると、見覚えのある顔も登場した。U-17日本代表の森山佳郎監督だ。10月のワールドカップへ向けて、各所に足しげく通っている模様。選手選考に余念がない。
 
 宮代は、4-2-3-1の1トップとしてスタメン出場。前線でボールを収め、背負った相手DFを揺さぶり、鋭いターンで置き去りに。一瞬の切り返しのキレ、相手にファウルを犯す余裕すら与えないアジリティには目を見張るものがある。
 
 26分にシュートでゴールを脅かすと、1分後には呼び込んだボールをワンタッチで浮かして、マークをかわそうと試みるアイデア溢れるシーンもあった(DFのハンドを誘ってペナルティアーク左でFKを獲得した)。
 
 42分にはペナルティエリア手前でDFを引き付けてラストパス。味方のシュートはゴールポストに阻まれたものの、見事に決定機を演出している。同年代の戦いでは良い意味で浮いて見えた。敢えて課題を挙げるなら、後半からペースダウンしたように映った点か。
 
 両サイドハーフを入れ替えてペースを握った流経大柏に押し込まれ、何度もチャンスを許したことを考えれば、なかなか自身の活躍する場がなかったのは仕方ないかもしれない。ただ、それを抜きにしてもバテていたように感じる。
 
 これに関しては「すごく暑かったですし、体力があるほうではないので……。課題として日々鍛えるようにしてます。U-17ワールドカップはインド開催ですから、今日以上に暑くて、蒸しているはず。この気候でもやれないとダメだと思います」と改善を口にした。
 
 同時に「最後のクオリティはまだまだ。前節の桐光学園戦でもゴールを決めてませんから。目標は1試合・1得点以上なので、それが達成できていないのは悔しい」とも。さらに決して悪くはないように思われた流経大柏戦のパフォーマンスについて次々に反省の言葉が口を突く。
 
「同年代のDFふたりで寄せられてボールを奪われていては、世界で通用するはずがない。もしトップに昇格できるとなっても、今のままではまったくダメだと思っています。複数人に囲まれても、関係なくいなせないと。
 
 高校・ユースのレベルだったら、それくらいの技術を身に付けなければ、『いざ上で』となっても戦えないでしょう。普段のトレーニングでも、その部分は意識しています」

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