【川崎】進化を続ける“新生フロンターレ”。完勝した神戸戦で示したさらなる可能性

2017年07月02日 本田健介(サッカーダイジェスト)

今季最多の5ゴールで神戸を一蹴。

試合後にサポータと喜びを分かち合う川崎の選手たち。この日のスタジアムは何度も沸いた。写真:徳原隆元

[J117節]川崎5-0神戸/7月1日/等々力
 
 川崎らしさを存分に示した勝利だった。
 
 17節、ホームに神戸を迎えた一戦では、序盤から自慢の攻撃力で相手を圧倒し、今季最多の5ゴールを奪って完勝した。
 
「面白いようにつなげられた。縦パスあり、斜めあり、いろんな手を使って攻められた。久々に気持ちよくやれた」
 
 中村憲剛の言葉からも、この日のチームがどれだけ上手く回ったかが読み取れる。
 
 特に先制点は川崎の真骨頂のような崩しだった。中盤で大島僚太からのパスを受けた中村はワンタッチで神戸最終ラインの裏に浮き球を通す。相手の背後を取った小林悠がこのパスに抜け出すと、ゴール前に走り込んだ阿部浩之へダイレクトでグラウンダーのクロスを供給。フリーの阿部がいとも簡単に押し込んだ。一瞬の光景に神戸の守備陣はただ呆然とするしかなかった。
 
 試合後には神戸のネルシーニョ監督も「技術で相手に上回られた」と完敗を認める。
 
 1トップの阿部、トップ下の中村、右サイドハーフの小林、左サイドハーフの登里享平は柔軟にポジションを変え、相手に的を絞らせない。左SBの車屋紳太郎、右SBのエウシーニョも果敢にオーバーラップを仕掛けて攻撃に厚みを持たせた。
 
 神戸は相手の特長を消すのが得意なチームだが、その守備網をズタズタに切り裂く破壊力がこの日の川崎にはあった。
 

次ページさらに勢いを増しそうな予感が。

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