【名古屋】成長が光る若きタレントたち。世代交代がJ1復帰の鍵となるか?

2017年06月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

長崎戦ではユース出身の深堀がデビューを果たす。

風間監督は積極的に若手を起用。チームの力に還元している。(C)SOCCER DIGEST

[J2リーグ20節]名古屋2-0長崎/6月25日/パロ瑞穂
 
 風間八宏監督の下、1年でのJ1復帰を目指す名古屋では、徐々にだが世代交代が進んでいる。
 
 その筆頭と言えるのが中盤のキーマンとなった大卒2年目、23歳の和泉竜司であり、前線で定位置を確保しつつある20歳の杉森考起だ。さらに今季新加入し、最終ラインを支える櫛引一紀、宮原和也も20代前半である。
 
 さらに20節の長崎戦では新たなタレントが躍動した。まず、入団からここ3年は怪我に泣いた青木亮太がJ初ゴールをマーク。青木は6月21日の天皇杯・SRC広島戦(6-0)でも2得点・2アシストと輝き、いよいよ目覚めの時を迎えたようだ。
 
 また63分には今季ユースから昇格した深堀隼平がプロデビューを果たした。「緊張したけど、自分の得意のプレーは少し出せたと思う」。そう語る俊英はスピードを生かしたドリブルで、サポーターを大いに沸かせた。
 
 若手たちの奮闘にキャプテンの佐藤寿人も目を細める。
 
「(青木)亮太はゴールを奪ったし、(深堀)隼平はデビューをした。チームにとって喜ばしいこと。彼らはクラブの未来だし、彼らが結果を残すことでチームは勢いに乗れる。僕や楢さん(楢﨑正剛)がこの先、5年、10年とやっていけるわけではない。未来ある選手が出てきて競争することが必要。ただ経験のある選手、中堅の選手も負けないようにやらなくてはいけないと思う」
 
 この言葉を耳にした青木は「ベテランの人たちばかりに頼っていられないし、僕たちがチームを引っ張らないといけない」と力強く語る。
 
 今季開幕前には小屋松知哉(京都へ完全移籍)、望月嶺臣(レンタル移籍していた山口から京都へ完全移籍)が退団するなど、名古屋はここ数年、有望なタレントを育てることができなかった。ただ、風間監督の下でその流れは変わりつつある。
 
 ベテラン、中堅、若手が上手く融合し、J1復帰へ突き進めるか。ここからの戦いには注目だ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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