【C大阪】山村和也が明かした主将・柿谷曜一朗の熱き言葉。白星復活もイレブンに慢心はない

2017年06月26日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「勝てる伝統・歴史を作る」。

好調セレッソに慢心はない。山村(24番)が柿谷(8番)の言葉を明かした。写真:川本 学

[J1リーグ16節]仙台2-4C大阪/6月25日/ユアスタ

 圧巻のゴールショーだった。
 
 16分、清武弘嗣の正確無比なスルーパスに反応した柿谷曜一朗が、ダイレクトシュートを突き刺して先制点をゲット。その4分後、ソウザのボール奪取から縦に速い崩しで、最後は山村和也が沈めて瞬く間に2点目を奪う。
 
 後半になってもC大阪の勢いは止まらない。丸橋祐介のピンポイントクロスを、山下達也が打点の高いヘディングでネットを揺らす。ゴールショーの締めくくりは、ソウザのパワフルな単独のカウンターから、こぼれ球を山口蛍が豪快に叩き込んだ。
 
 どのゴールも技術の詰まった一撃で、レベルの高さを感じさせる得点だった。
 
 しかし、ミックスゾーンから出てきたセレッソイレブンは、表情を曇らせながら反省の弁を並べた。
 
「2-0で前半を折り返せればラクに試合を進められたのに、失点して難しくしてしまった」(山口)
 
「最初は流れが良くなかった。1失点目は軽さが出た。あとは最後、俺が決めるだけだったのに」(杉本健勇)
 
「我慢するところで、我慢できなかった。修正するところはたくさん出てきたので、もう一回見つめなおしたい。喜ばしい内容ではなかった」(柿谷)
 
 これらの言葉からも分かるように、選手たちは異口同音に失点を反省。とりわけ、完璧とも言える形で崩された1失点目を悔やんだ。しかし、柿谷の言う「我慢」が出来なかったのは2失点目も同様だろう。
 
 その2失点目は山村が「後ろに下がって、マークのズレというところで、失点してしまった」と振り返るように、ディフェンスラインの空いたスペースを上手く突かれての被弾だった。
 
「反省が残るゲームだった」と言葉を続ける山村。それでも、首位を射程圏内に捉える現状(暫定1位の柏を勝点2差で追う暫定2位)を踏まえつつ、見据える目標について「(柿谷)曜一朗が試合前に言っていたんですけど」と、主将の言葉を代弁しながら明かした。
 
「『これから勝てる伝統・歴史を作っていけるように』ということを(曜一朗が)言っていたので、それを今回、始まりとしてやっていけたらと思います。まだ、16節が終わっただけなので、足もとを見つめて、一つひとつ勝っていけるようにしたい」
 
 勝利のなかでも課題を見つけ、足もとを見つめながら、勝点を積み重ねる。白星復活でも、セレッソイレブンに慢心はない。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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