C・ロナウド、退団決意の真の理由は? マドリーの仲間たちは残留を確信とも…

2017年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

今夏最大の興味の焦点――その結末は?

今回の件でも仲間たちはエースを信頼し続ける? 果たして真相は、脱税疑惑への怒りか、積もりに積もった不満が爆発したか、あるいは単なる契約問題か……。 (C) Getty Images

 ポルトガル代表FWのクリスチアーノ・ロナウドがレアル・マドリー退団を決意したというニュースは、世界を大きく揺るがした。


 彼が移籍を望む理由は、1470万ユーロ(約18億3000万円)の脱税の疑いでスペイン検察から起訴されたことへの怒りとされている。
 
 だがスペインの『マルカ』紙は、C・ロナウドのこの行動は、これまでの様々な要素を鑑みての決断によるものだと報じた。
 
 もちろん、脱税疑惑をかけられたことが大きな要因であることは間違いない。C・ロナウドはスペインの法律を遵守して動いていたと確信しており、だからこそ今回の起訴に怒り、スペインを去ることを望んだのだと、マルカ紙は伝えている。
 
 ただ、クラブにも不満があるようだ。起訴翌日にR・マドリーはC・ロナウドの潔白を信じると声明を出したが、彼はクラブから十分に守られていないと感じている。また、税務当局との問題は個人的なことでなく、クラブのマネジメントの拙さに原因があるとも考えているようだ。
 
 加えて、以前に追加納税しているC・ロナウドは、過去の申告に問題があったのであれば進んで正そうとするという姿勢を示したにもかかわらず、著名人であることから、当局に「不当かつ不適切」に見せしめに扱われたと感じているという。
 
 単に「起訴されたから怒って移籍する」というだけでなく、スペインでのこれまでの不満の積み重ねに堪忍袋の緒が切れたというのだ。『アス』紙も、C・ロナウドがチャンピオンズ・リーグ決勝の2か月も前に退団の決意を固めていたと報じている。
 
 マルカ紙によれば、現在、コンフェデレーションズ・カップ出場のためにロシア入りしているC・ロナウドは、もうスペインに戻るつもりがなく、古巣マンチェスター・ユナイテッドへの復帰を望んでいるとのことだ。
 
 一方で同紙は、彼のマドリーのチームメイトたちが、この件を「金の問題」と見ているとも報じている。
 
 彼らは、C・ロナウドが得点力のみならず、その存在感で2016-17シーズンの成功に大きく寄与したと考えている。ゆえに、彼がさらに条件の良い契約を望んでいると考え、これがクリアされれば、問題は解決するものと信じているという。
 
 ポルトガル紙『ア・ボーラ』の報道を皮切りに、世界に広まった「C・ロナウド退団説」は、新天地候補や後継者候補にまで話題が拡大し、すでに多くの強豪クラブや大物選手の名前が挙がっている。
 
 この夏、移籍に関する最大の興味の焦点となりそうなC・ロナウドの去就問題。今後の進展から目が離せない。
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