【U-20展望】ベネズエラに勝てば、次の相手はアメリカ?日韓戦が実現するのは早くても…

2017年05月30日 川端暁彦

三好と坂井はベネズエラとの対戦経験あり。

イタリア戦で2得点を決めた堂安(7番)。ベネズエラ戦でも活躍が期待される。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 10年ぶりに臨んだU-20ワールドカップで10年ぶりの決勝トーナメント進出を果たしたU-20日本代表。GK林彰洋、DF内田篤人、槙野智章、MF柏木陽介、香川真司らを擁した2007年大会以来の快挙である。今回はその決勝トーナメント全体について考えてみたい。
 
 1回戦の相手はベネズエラ。かつては「南米で唯一の弱小国」などと揶揄されたものだが、完全に「今は昔」。激戦の南米予選ながら、2009年にU-20ワールドカップへの初出場を果たしていきなり16強入りすると、2013年にはU-17ワールドカップへも初出場。欧州に活躍の場を移す選手も確実に増えており、国としての着実なレベルアップが感じられる。
 
 ちなみに、日本とは初出場だった2013年大会のグループステージ第2戦で対戦しており、この時は日本がFW渡邊凌磨(当時・前橋育英高、現・インゴルシュタット)の2得点などで日本が3-1と快勝を収めている。年代がひとつ違うので直接的な参考にはならない結果だが、現U-20日本代表でも三好康児、坂井大将のふたりはこの試合に出場しており、彼らの持つ勝利経験はポジティブな材料と言えそうだ。
 
 このベネズエラ戦を乗り越えると、次に待っているのはF組1位のアメリカ代表とE組2位のニュージーランド代表の勝者となる。
 
 アメリカ代表は日本で事前合宿を張っており、トゥーロン国際大会に向けて準備していたU-20日本代表候補(今回のメンバー入りを果たせなかった選手や下の世代の選手で構成されたチーム)とトレーニングマッチで対戦済み。準備段階で不完全な仕上がりだったものの、ソリッドな組織力をベースにしつつ、17歳ながら大活躍を見せているFWサージェントら、タレントのある選手を複数そろえた好チームに仕上がっている。
 
 対するニュージーランドはラグビースタイルを極めた、分かりやすいキック&ラッシュのチーム。前回大会で初の16強入りを果たしており、連続16強の快挙を為し遂げたことになる。フィジカルを前面に押し出すスタイルは、仮に対戦が実現するなら、日本にとってちょっと嫌なタイプかもしれない。
 

次ページもし日本が勝ち残れた時、準決勝で“日韓戦”となっても、決して驚きではない。

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