「この試合には影がある」元ジェフ市原のアヤックス指揮官がEL決勝を前に複雑な心境を吐露

2017年05月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

テロ事件を受けて複雑な心境を明かしたアヤックス指揮官。

アヤックス指揮官のボシュは、テロの影響がマンチェスター・Uだけでなく自軍にも出るとこぼした。 (C) Getty Images

 現地時間5月24日、スウェーデンのソルナでアヤックス対マンチェスター・Uのヨーロッパリーグ(EL)決勝が開催される。
 
 マンチェスター・Uという強敵と激突するアヤックス。指揮官のペテル・ボシュは、クラブにとって1994-95のチャンピオンズ・リーグ制覇以来となる欧州タイトルが懸かる大一番を前に自身の心境を語っている。英紙『インデペンデント』が、前日会見の模様を報じている。
 
 現役時代にはジェフ市原(現在、ジェフ千葉)でプレーし、監督としても2013年から3シーズンに渡って指揮したフィテッセでハーフナー・マイク(現ADO)や太田宏介(現FC東京)を指導するなど、日本にも馴染みのあるオランダ人指揮官は、「我々のサッカーができればマンチェスター・Uを倒すことも不可能ではない」と意気込んだ。
 
 しかし、ボシュは現地時間5月22日にマンチェスターで発生したテロ事件に関して、その複雑な思いも吐露している。
 
「正しい表現をしたい」とオランダ語でコメントしたボシュは、「アヤックスを代表して犠牲者へ祈りを捧げたい」と哀悼の意を表わし、「決勝はサッカーの宴になるはずだが、マンチェスターでの出来事に関しては我々も影響を受ける」と苦しい思いを漏らした。
 
 また、「彼女の名前はアリアナ・グランデ。2週間前にはアムステルダムでもライブがあって、そこには選手の家族も行っていた。我々も事件について話をしている。若い選手には影響があるかもしれない」と危惧したボシュは、優勝しても晴れないであろう思いも口にしている。
 
「(勝てば)一つの大きな祝い事になるはずだ。しかし、今回のようなことが2日前に起こることで少なくない影響はある。我々は勝つために努力するが、この決勝には影があるよ」
 
 それでもボシュは、「うまく準備してやらなければならない。これは監督にとって興味深い仕事だ」と、難局を乗り越える覚悟を示している。
 
 はたして、アヤックスは複雑な状況のなかで開催されるEL決勝で躍動することができるのだろうか?
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事