3-3の激闘。ポゼッションは浦和が圧倒した一方で清水が上回った数字は?

2017年05月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

ポゼッションでは浦和が65%を記録したものの…。

鄭大世はこの日7本のシュートを放ち、2ゴールをゲット。(C) SOCCER DIGEST

[J1リーグ12節]浦和 3-3 清水/5月20日/埼スタ

 興梠がハットトリックを達成したものの、清水と壮絶な点の取り合いを演じた末に3-3で引き分けた浦和が、首位から陥落した。

【浦和 3-3 清水 PHOTO】興梠ハットも…浦和、勝ち切れず

 この試合で、浦和は立ち上がりから主導権を握り、開始1分には興梠がポスト直撃のシュートで早々に決定的な場面を迎える。24分には興梠が華麗なバイシクルシュートを叩き込み、幸先よく先制して前半を終えた。さらに浦和は57分にも興梠がこの日2点目のゴールをヘディングシュートで挙げ、2-0とリード。ここまでは浦和の楽勝ムードが漂った。

 しかし、2点ビハインドとされた清水が64分の鄭大世の追撃弾から大反撃。5分後に再び鄭、さらに2分後にはチアゴ・アウベスが逆転弾を叩き込み、試合をひっくり返した。

 74分に興梠のハットトリックとなる同点弾が生まれ、なんとか引き分けとした浦和。だがポゼッションでは65%をマークし、圧倒的に上回る結果が出ている。試合を通じて、ボールを支配していたのは間違いなく浦和だった。

 しかしボール保持では35%と著しく下回ったものの、マイボールを効果的にチャンスに結び付けていたのは清水だ。シュート数では、浦和の19本を凌ぐ、20本を放っている。また、枠内シュート数でも、9対9と同数。ラストプレーでは、北川が決定的なシュートを放ったが、GK西川のビッグセーブに阻まれるなど、決定機の回数でも浦和に劣らぬ印象だった。

 清水の小林伸二監督は「2点取られた後に相手の隙に入り込めた。交代選手がいい働きをしてくれた」と激闘を振り返っているが、ポゼッションで劣勢に立たされるなか、ペースダウンした浦和の隙を突いたカウンターが上手くハマり、決定的なシュートシーンを多く作り出したと言える。

 一方の浦和にとって64分からの7分間はエアポケットにはまり込んだような魔の時間帯となってしまった。ペトロヴィッチ監督が「よく追いついたというゲームになってしまった」と語った通り、主導権は握っていたものの、相手の勢いに飲まれかけたという印象が否めない試合となった。
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