「疑問は今も…」マルディーニはミラン復帰拒否に後悔なし。ブッフォンやトッティにも言及

2017年05月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ミランがかつてのレベルに戻ることを願っている」と名門復活に期待。

昨年10月にミラン復帰を断ったマルディーニ。その決断に後悔はないという。(C)Getty Images

 ミランの買収実現が不透明だった昨年、元イタリア代表DFのパオロ・マルディーニは新経営陣からの入閣要請を断った。正式に中国資本となってからも、レジェンドに後悔はないようだ。
 
 昨年10月、マルディーニは新体制の「顔」としてフロント入りを要請されていた。しかし、マルコ・ファッソーネ新CEOとマッシミリアーノ・ミラベッリ新SDの「二頭体制」がすでに内定していたこともあり、テクニカル部門の決定権がないことを理由にオファーを断っている。
 
 マルディーニは現地時間5月5日、イタリア『スカイ・スポーツ』のインタビューで「正しい決断だったと思う」と、今でも考えに変わりはないと語った。
 
「疑問は今でも残っている。私が正しいかもしれないし、間違っているかもしれない。だが、独立した考えを持てるかどうかが、勝利以上に私に満足をもたらすんだ。今でも考えは変わっていない」
 
 また、マルディーニはシルビオ・ベルルスコーニ時代の終焉に悲しみを表わしたうえで、「ミランがかつてのレベルに戻ることを願っている」と名門復活に期待を寄せた。ミランへの愛も「変わらない」と強調した。
 
 だからこそ、当時のミランへの愛着も強い。今シーズンはチャンピオンズ・リーグ決勝進出に迫るユベントスは鉄壁の守備が称賛されているが、マルディーニは黄金期のミランの守備のほうが上だとの見解を示した。
 
「ユベントスの選手たちに敬意を払っているが、我々の守備は20年以上にわたってミランに幸運をもたらした。異なる時代の比較は常に難しいし、(ジャンルイジ・)ブッフォンは歴代最高の守護神だと思っているけどね。ユベントスは今の欧州で最も守備が強いチームだ。当時のミランのように、イタリアの守備を重視した」
 
 ミランのバンディエーラ(旗頭)だったマルディーニは、今シーズン限りでローマが契約を更新しない方針のフランチェスコ・トッティにも言及している。
 
 マルディーニは「バンディエーラというのは厄介なものなんだ。自分とクラブの将来計画が一致しなければいけないからね」と、レジェンドの晩年の難しさを語った。
 
「私自身は、フィレンツェでのラストゲームまでスタメンだった。遅かれ早かれ、その日への準備をしなければいけない。私はベンチに座ることを受け入れられなかった。ダービーで一度だけあったのだが、幸いにも後半に途中出場した際に、パートタイムのような役割は受け入れられないと悟ったんだよ」
 
 近年は出場機会が限られ、事実上クラブから"引導"を渡された形のトッティは、マルディーニの言葉をどう受け止めているだろうか。
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