プレミアで名を馳せた快速ウインガーが、精神疾患で拘束されて緊急入院

2017年05月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

4月から練習に参加できていなかったレノン

2月に『マルカ』紙が掲載した、「世界で最も足の速いサッカー選手」の6位にランクインしたレノン。その快速をもう一度ピッチで見せてもらいたい。 (C) Getty Images

 エバートンに所属するイングランド代表MFのアーロン・レノンが、精神疾患で入院していることが明らかになった。イギリス紙『デイリー・メール』など複数メディアが報じている。
 
 レノンは、現地時間4月30日にマンチェスターにあるサルフォードの繁華街で警察に通報。駆けつけた警官と約20分間話をしたのち拘留され、病院に搬送されたという。
 
 対応に当たったグレーター・マンチェスター警察のスポークスマンの発表は次の通りだ。
 
「2017年4月30日の午後4時35分ごろに、精神的な不安から保護を求める男性からの通報を受けた。職員が立ち会い、彼が危険な状況にあると判断し、この30歳の男性を精神保健法第136条の下で拘留し、検査のために病院に運んだ」
 
 これを受けて、エバートンも5月2日に「アーロン・レノンは現在、ストレス性疾患の治療を受けている。クラブは今後、レノンを最大限サポートしていく。彼の家族に対してもプライバシーの保護を求める」と、公式声明を出している。
 
 レノンは、2月11日のミドルスブラ戦(プレミアリーグ25節)を最後に、公式戦には出場していない。また、クラブの練習や公式イベントにも「原因不明のケガの影響」という理由で4月以降は不参加が続いていた。
 
 指揮官のロナルド・クーマンも、4月4日に行なわれたマンチェスター・ユナイテッド戦(△1-1)の前にレノンの状況を聞かれた際に「彼はチームに加われる状態ではない」と話し、その詳細を公になっていなかった。
 
 なお、現時点で症状がどの程度もので、全快するまでにどれほどの期間を必要とするのかは明らかになっていない。
 
 レノンは、16歳と129日という当時の最年少出場記録を更新する年齢で、2003年にプレミアリーグデビュー。そして2006年6月のジャマイカ戦で代表デビューを飾ると、ワールドカップにも、2006年のドイツ大会と2010年の南アフリカ大会の2度出場した。
 
 現在30歳のレノン。はたして、快速で名を馳せたウインガーをもう一度ピッチ上で見られる日は訪れるのだろうか?
 
文・ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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