21年ぶりに宿敵トッテナムよりも下位確定のアーセナル…ヴェンゲルは苛立ち隠せずインタビューを途中退席

2017年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

21年ぶりの屈辱を敵地で味わって…。

圧倒された試合中には声を荒げ、ピッチに檄を飛ばしたヴェンゲル。試合後には溜まったフラストレーションを吐き出している。 (C) Getty Images

 ライバルに敗れ、21年ぶりの屈辱を味わわされたのだから、フラストレーションが溜まっていたのは当然だ。だが、知将がインタビューを遮って立ち去る姿は、その苛立ちがいかに大きいかを如実に表わしていた。
 
 アーセナルは現地時間4月30日のトッテナム戦(プレミアリーグ35節)で、ライバルに敵地で前半から押され続けて0-2の完敗を喫し、今シーズンのノースロンドン・ダービーは1分け1敗と負け越しが決まった。
 
 さらに勝点60で足踏みのアーセナルは、77ポイントまで積み上げたトッテナムを残り5試合で上回ることができず、1994-95シーズン以来21年ぶりにライバルよりも下の順位で終わることが確定した。これはアーセン・ヴェンゲル監督が就任してから初の屈辱的な出来事だ。
 
 当然、メディアもこの事実に触れざるを得ない。試合後、英国メディア『スカイ・スポーツ』のインタビューで、この点を問われたヴェンゲル監督は、「スパーズ(トッテナムの愛称)を称賛するが、開幕時の私たちの目標は彼らを上回ることではない。優勝することだった」と、落胆すべきはライバルとの競争ではなく、タイトルレースに敗れたことだと強調した。
 
 さらに、「我々にとって最大の失望は、シーズンのこの時期に優勝を争っていないことだ」と続けたヴェンゲル監督に対して、インタビュアーがトッテナムとの比較を続けると、フランス人指揮官は「20年間で一度だけのことだ」と不快感を露わにし、次のように述べた。
 
「もちろん我々はそのことを嬉しく思ったりはしていない。だが、スパーズとの比較じゃないんだ。自分たちが何を望み、何をしてきたかとの比較だよ。最後まで戦って、今日のスパーズとの比較だけで結論を出すことはやめようじゃないか」
 
 なおもインタビュアーが質問を続けようとすると、ヴェンゲル監督は突然、「OK、ありがとう」と遮ってインタビューを終え、その場を立ち去っていった。
 
 勝点66のリバプール(3位)やマンチェスター・シティ(4位)、さらに65ポイントのマンチェスター・ユナイテッド(5位)とチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏入りを争っている6位のアーセナル。もし、来シーズンのCL出場の切符を掴み損ねれば、今シーズン限りで契約が満了するヴェンゲル監督の去就にも大きな影響を及ぼすだろう。
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