白熱のダービーを完勝したトッテナムが首位追走! 敗れたアーセナルはCL出場圏が遠のく…

2017年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

21シーズンぶりにアーセナルを上回ることが決まったトッテナム。

司令塔エリクセンの仕掛けからルーズボールを押し込んだアリ。このヤングスターの躍動がトッテナムに待望の勝利をもたらした。 (C) Getty Images

 現地時間4月30日、プレミアリーグ35節のトッテナム対アーセナルの「ノースロンドン・ダービー」が開催された。
 
 この試合前に行なわれたエバートン戦を首位のチェルシーが3-0と勝利したため、逆転優勝に向けて絶対に負けられないトッテナムは4-2-3-1の布陣。最前線にエースのケインが入り、2列目にソン、アリ、エリクセンが並ぶベストメンバーが揃った。
 
 一方、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位入りを目指すアーセナルは、公式戦4試合連続で3バックを採用。さらに4日前のレスター戦からは3点を変更。ジルーを最前線に配置し、右サイドにチェンバレン、2ボランチの一角にラムジーを入れた。
 
 公式戦180回目のダービーマッチは、序盤からホームチームが相手ゴールに迫る。トッテナムが開始早々30秒にケインが単独突破から強烈なシュートを見舞えば、6分にはCKからアルデルワイレルドがヘディングシュートを放った。
 
 素早いプレッシングでボールを奪取したトッテナムは、15分以降、アーセナルを完全に押し込む。22分にアリ、24分にエリクセンが枠をかすめるシュートを打ち、アーセナルを脅かす攻めを展開した。
 
 主導権を明け渡したアーセナルだったが、35分過ぎから左サイドを起点に攻撃を組み立てると、38分にラムジー、44分にA・サンチェスと決定的なシュートシーンを創出。徐々にペースを取り戻していった。
 
 ホームチームの序盤の猛攻を凌いだアウェーチームが盛り返し始めたなかで、前半は終了。スコアレスで折り返した。
 
 迎えた後半、またもトッテナムが試合を優勢に進める。48分にはバイタルエリアでのボール回しからワニャマがミドルシュートを放ったが、これは相手守護神チェフの好守に阻まれた。
 
 前半と同様に立ち上がりからアーセナルを圧倒したトッテナムは、司令塔の仕掛けから均衡を破る。
 
 55分、右サイドからペナルティーエリア内でエリクセンが相手DF二枚をかわし、フリーでシュート。これはチェフにセーブされたもののこぼれ球をアリが倒れ込みながら流し込んでネットを揺らした。
 
 停滞ムードを打ち破ったトッテナムの攻勢はさらに続く。58分、ペナルティーエリア内でケインがガブリエウに倒されてPKを奪取。これをエースが自ら左下隅に沈めて2-0としたのだ。
 
 立て続けに2点を失ったアーセナルは、65分に2ボランチの一角に入っていたジャカに代えてウェルベックを投入。攻撃の枚数を増やして巻き返しを狙った。
 
 しかし、異常なほどの興奮状態となった自軍サポーターの声援を受けるトッテナムは、攻守に渡って鋭いプレーを披露。相手のタイトなプレッシャーに手こずったアーセナルはビッグチャンスを創出することができなかった。
 
 残り時間15分を切ってもなお、ホームチームは集中力を切らすことなく、冷静に時間を消化。焦るアーセナルは81分にジルーに代えてウォルコットを送り込み、よりスピーディーな攻撃で状況の打破を狙ったが、堅固なトッテナム守備網は、そんな相手の揺さぶりを前にしても崩れることはなかった。
 
 結局、最後までトッテナムの堅牢が打ち破られることはなく試合は2-0で終了。ホームチームが伝統のダービーマッチを制した。
 
 ホーム13連勝をマークしたトッテナムはこれで勝点を77に積み上げて、首位チェルシーを4ポイント差で追走。さらに6位アーセナルとの勝点差を17として、94-95シーズン以来、22年ぶりに最終順位でノースロンドンのライバルを上回ることを決めた。
 
 一方、完敗を喫したアーセナルは、トッテナムを下回ることが決まったほか、4位マンチェスター・Cとの勝点差が6となって、CL出場圏入りが遠のく手痛い黒星となった。
 
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