古巣撃破のモウリーニョ、「90分間、11人で戦えた」と審判に皮肉たっぷり

2017年04月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

眼前に見えてきたCL出場権の獲得へは、「全力を尽くす」と意気込む。

試合後、マンチェスター・Uのエンブレムを指示し、スタンドのサポーターへ勝利を誇示したモウリーニョ。 (C) Getty Images

 現地時間4月16日のプレミアリーグ33節でマンチェスター・Uはチェルシーを2-0と退けた。

 マンチェスター・Uにとっては2012年10月28日の対戦以来となるチェルシーからの勝利に、オールド・トラフォードは歓喜に包まれた。

 そのチェルシーに3度のリーグタイトルをもたらしたジョゼ・モウリーニョにとっても、新天地で挙げた古巣相手のこの1勝は価値あるものになったようだ。英国メディア『BBC』などが伝えている。

 試合後、モウリーニョは「チェルシーを倒したから喜ぶのではない、プレミアリーグのリーダーを倒したから幸せなのだ。チェルシーだろうが、他のチームだろうが関係ない。3ポイントを得たときはいつでも嬉しいものだよ」と首位に立つ古巣を破ったことを喜んだ。

 また、「この勝利を疑問に思う人はいない」としたポルトガル人指揮官は、その勝因を皮肉交じりに挙げている。

「戦術的にとてもよくプレーし、選手たちは素晴らしい仕事をやってのけた。チェルシーはとてもよく組織されていて、素早く、そしてクリエイティブだった。しかし、試合を完璧に支配したのは我々だった。カップ戦(前回対戦)では、審判が問題を作ったんだ。実は前回と今回のパフォーマンスにさほど違いはない。唯一の違いは、90分を通して11人で戦えたことだ」

 変則的3-5-2で臨み、さらにアンデル・エレーラに相手のキーマンであるエデン・アザールの密着マークを任せて見事に封殺したモウリーニョ。「今日のようなプレーをすれば、相手が困窮することは分かっていた」と、公式戦2連敗を喫していたアントニオ・コンテのチェルシーを戦術的に上回ったことを満足げに語った。

 マンチェスター・Uはこの勝利によりプレミアリーグで22戦無敗(引き分けが10と多いが…)。順位もチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位マンチェスター・Cと勝点4差の5位と迫っている。「ドローですら我々には良い結果ではない」と語るモウリーニョは、今後の戦いに向けて意気込んだ。

「プレミアリーグの戦いを捨てるつもりはない。我々はトライしないといけない。もし、ヨーロッパリーグ(優勝チームはCL出場権獲得)との状況に差が生じれば、その時点で優先順位を決めるかもしれない。だが、数字上で可能であれば、CL出場に向けて最後まで全力を尽くすだけだ」

 約5年間勝てなかったチェルシーを撃破し、上位進出に向けて光明が差してきた感もあるマンチェスター・U。今後は4月27日にマンチェスター・C、5月7日にアーセナル、5月18日にトッテナムと上位対決を残しているため、指揮官の言葉通り、全ての試合で「全力を尽くす」ことが何より求められるだろう。
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