バルサが再び「カンテラ重視」へ! SDが生え抜きの増員を明言

2017年04月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

再び「カンテラーノ重視」路線へ。

ムニル(左上)、ベジェリン(右上)、デウロフェウ(左下)、サンペール(右下)とカンテラを巣立った選手たちが各クラブで活躍中。バルサの幹部はそこに着目しているようだ。 (C) Getty Images

「来シーズンはトップチーム内のカンテラーノ(下部組織出身者)の数が増えるだろう」

 ラジオ局『カデナ・セル』の取材でそう語ったのは、バルセロナのスポーツディレクター、ロベルト・フェルナンデスだ。

「昨年の夏、私は"Bチームからはひとりも昇格しない"と告げ、実際にそうなった。その私が"今年の夏は3、4人の選手が昇格する"と言っている。きっとそうなるだろう」

 昇格する選手の名前は明らかにできないとしたロベルトSD。現地では、トップチームの多くの試合に帯同し、1部デビューも飾ったMFのカルレス・アレーニャ、Bチームのキャプテンで運動量豊富な右SBのセルジ・パレンシア、昨年末に買い取りオプションを行使し、ブラジルのフルミネンセから完全移籍したCBのマルロン・サントスあたりが、有力な昇格候補と言われている。

 またロベルトSDは、1月からミランでプレーするジェラール・デウロフェウ(保有権はエバートン)や、アーセナルで右SBの定位置を確保するエクトル・ベジェリンといった"元"カンテラ選手についてもコメントしている。

「まずデウロフェウだが、彼の買い戻しオプションを行使する場合、我々は(保有権を持つ)エバートンに足を運んで交渉し、再獲得を決めたら1200万ユーロ(約14億4000万円)を支払うことになる。買い取りオプションの期限である6月末までにね。その可能性は十分ある」

 また、ロベルトSDはアーセナルで素晴らしいプレーを見せているベジェリンについても、「優れた選手であり、非常に興味深い」と絶賛した。

 出戻り選手と言えば、現在レンタルに出しているFWのムニル・エル・ハッダディ(バレンシア)や、MFのセルジ・サンペール(グラナダ)にも、復帰の線は残されている。とりわけその可能性が高いのがムニルで、ロベルトSDは「潜在能力が開花しつつある。バルサに残っていたら気付けなかったかもしれない」と述べている。

 2012年11月25日のレバンテ戦で一度だけ実現した、「100パーセント・カンテラーノ(11人全員がカンテラ出身者)」の再現は難しいかもしれないが、生え抜き選手をベースにしたバルサならではのチームモデルの復活をファンが望んでいるのは間違いない。要注目だ。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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