【大宮】江坂 任インタビュー|攻撃陣を引っ張る立場として“不甲斐なさ”を吹き飛ばす

2017年04月15日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「(チームとして)ちょっとバラバラなところがある」

「非常に不甲斐ない」と、ここまでの自身のパフォーマンスを振り返る江坂。背番号7の活躍なしに大宮の浮上は望めない。写真:大宮アルディージャ

 J1・6節を終えて、大宮はいまだ勝利なし。リーグ戦とカップ戦を合わせた7試合で1ゴール(3節・磐田戦で清水慎太郎が記録)と得点力不足に苦しんでいる。
 
 昨季のリーグ戦で31試合・8得点と"欠かせない存在"となった江坂任の心境は? 悩めるストライカーをクラブハウスで突撃取材。自身とチームの状態について語ってもらった。
 
――◆――◆――
 
――リーグ戦で6連敗。勝点0で最下位と、まさに苦境です。
 
 6試合で1ゴール。守備陣が踏ん張ってくれていても得点を奪えなければ勝てないので、前線の選手として責任をすごく感じています。本当に申し訳ないな、と。ただ、チームとして得点を取れない状況で何ができるのかを考えるのも大切。まずは守備からしっかり貢献しようと思います。
 
――昨季はまさに「躍進」と呼べる成績を残しましたが、今季は何が違う?
 
 ちょっとバラバラなところがあるかな。昨季はJ2から上がってきた復帰1年目で、「守備から」と全員でまとまれていました。たとえゴールを許しても、最少失点で乗り切れた試合も多かったですよね。
 
 今季はボールを保持できている時間が長くなったことで、守備面で少しバランスを崩してしまっている感じです。自分たちのリズムを作れていないというか、失点してから崩れてしまっている。攻守において、「もう少しまとまりがあれば」とは思っています。
 
――各々の考えが噛み合っていないということ?
 
 そうですね。得点を取れてないから、攻撃陣は攻めなきゃいけないと思って前掛かりになる。でも、守備陣は失点が嫌なので重心は後ろになる。そうして布陣が間延びしてしまい、パスを回すにしても適切な距離感を保てていません。
 
――個人のパフォーマンスはどうでしょう?
 
 いい場所でボールをもらえていますし、パスを引き出せています。でも、決定的な仕事をできていませんから、「貢献している」とは言えません。最終局面での結果、数字を求められて起用されていると思っているので、まったく満足していない。非常に不甲斐ないです。
 
――攻撃陣の中心として、江坂選手には期待が掛かっています。
 
 アキさん(家長昭博=川崎に移籍)と(泉澤)仁くん(=G大阪に移籍)が抜けて、攻撃陣を引っ張らないといけない立場だと自分でも感じています。主力がふたりも抜けて、昨季から所属するメンバーはそこまでゲームに出ていたわけではないですからね。
 
――16日に行なわれる清水戦に向けて意気込みを。
 
 全員でハードワークすることが求められます。12日のルヴァンカップ(柏戦)では、退場者が出たなかでも無失点で終われた。まだリーグ戦で完封したゲームはないので、まずはそこをしっかりとやること。
 
 失点から崩れてしまっているので、昨季同様にしっかりと守備から入って、守備からリズムを作る。そうすれば、絶対に得点チャンスは訪れるはずです。ゼロで耐え続けることが大切です。
 
――ぜひ、ゴールネットを揺らしてください。
 
 勝てていない、連敗しているというプレッシャー下で、チャンスを棒に振ってしまっている状況が続いています。そこをしっかりと決めて、自分もチームも波に乗りたいです。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
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