バス爆破事件翌日の試合開催で批判を受けたUEFAが反論 「両クラブともに同意した」

2017年04月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「プレーしたくないという声が出ているという情報はなかった」

UEFAの判断に対しては様々な評価があるが、ピッチに立った選手がまともな正常な精神状態でなかったのは事実である。 (C) Getty Images

 4月11日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ準々決勝・第1レグでモナコと対戦する予定だったドルトムントの一団を乗せたチームバスが爆破事件に遭遇。その影響で試合は翌日に延期され、ドルトムントは2-3でホームゲームを落とした。
 
 マルク・バルトラが手術を要するほどの重傷を手首に負った他、選手たちが精神面に大きなダメージを受けたにもかかわらず、それを癒す間もなく試合を決行したUEFAに対し、多方面から批判の声が寄せられている。
 
 特に被害を受けたドルトムントは、トゥヘル監督が「空き缶のような扱いをされた」と憤れば、CBのパパスタソプーロスは「ケダモノ扱いされた」とこぼし、ギンター、シュメルツァーといった選手も事件翌日のプレーが非常に辛いものだったことを明かした。
 
 モナコのジャルディム監督やFWのファルカオですら、試合に臨むのが困難だったと語るほど、選手や関係者たちにショックを与えた事件の後、果たして24時間も経たない段階での試合開催は正しかったのか。
 
 そんななか、批判を受けたUEFAが声明を出し、「試合をいつ行なうかについては、11日の夜、ドルトムントのスタジアム内で両クラブの関係者をまじえて話し合い、いずれも翌日開催に完全に同意した」と、決して独断での決定ではなかったことを強調した。(『Omnisport』より)
 
 続けて「UEFAは翌12日にも両クラブと緊密に連絡を取り合ったが、いずれのチームからも、プレーしたくないという声が出ているという情報は伝わって来なかった」と語り、UEFAに落ち度はなかったとしている。
 
 開催にあたっては、セキュリティーに重点が置かれ、その点についてはつつがなく事は進んだようだが、UEFAは選手の精神面にもっと配慮すべきだったのではないか、という批判や論争は今後も続いていくだろう。
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