クロース、マドリー移籍後初めての“里帰り”も「CLの大事な試合というだけのこと」

2017年04月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

付随するドラマは「自分にとってはあまり重要なものではない」

11日には前日練習で思い出のピッチに立った。 (C) Getty Images

 4月12日(現地時間)に行なわれるチャンピオンズ・リーグ準々決勝の第1レグで、レアル・マドリーはバイエルンのホーム、アリアンツ・アレーナに乗り込む。
 
 マドリーのMF、トニ・クロースにとっては慣れ親しんだ、勝手知ったるスタジアムである。2007年から14年までバイエルンでプレー(途中レバークーゼンにレンタル移籍)した彼は、ここのピッチに立ち続け、勝利を重ね、そして多くのタイトルを手にしてきた。
 
 2014年夏、ドイツ代表としてブラジル・ワールドカップ優勝を果たした後にバイエルンを去った彼にとって、今回の一戦はマドリーの一員として初めての"里帰り"ということになる。
 
 このことについての思いを、彼は実にクールに語っている。(『AS』より)
 
「とても特別な一戦だ。CL準々決勝という重要な舞台でバイエルンという強敵と対戦するわけだから。しかし、それ以上の何物でもない」
 
 ユース時代を過ごし、ワールドクラスのスターへと飛躍を遂げた古巣と思い出のスタジアムで対戦するという感慨はなく、欧州王座を防衛するための大きなハードルのひとつであるとこの一戦を捉え、準備に余念がない。
 
 試合そのものが大事であり、それに付随するドラマは「自分にとってはあまり重要なものではない」とクロースは言い切った。
 
 もちろん、彼が冷たい人間ということではなく、『uefa.com』ではバイエルンでの日々を「良い思い出であり、当時のチームメイトとは今でも連絡を取り合っている」と語っているが、敵地に乗り込んだ時点で、彼はすでに戦闘モードに入っているようだ。
 
 パスの成功率が非常に高く、CLでは93パーセントを誇っているクロースは、またマドリーのアシスト王として、これまで43度、味方のゴールを演出してきた。
 
 マドリーといえば、ここ一番で炸裂するセルヒオ・ラモスのヘディングによる決定的なゴールが有名だが、それを生み出しているのは、クロースの正確なプレースキックである。
 
「(混戦のなかで)セルヒオの"頭"を見つけ出すのは簡単じゃないんだ」
 
 そう笑いながら語ったドイツ人MFが、通算対戦成績は1勝1分け9敗と非常に分の悪いバイエルンとのアウェーマッチ(ホームでは8勝1分け2敗)で、その精密なキックによって古巣をどれだけ苦しめられるかが注目される。
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