【セルジオ越後】“ふたりの久保”に想うこと。日替わりヒーローではなく真のエースを求めたい

2017年04月13日 サッカーダイジェスト編集部

日本代表で今、旬なのは久保裕也だが…。

先日のW杯最終予選のUAE戦、タイ戦でゴールを奪った久保。この活躍を続けられるか。(C)SOCCER DIGEST

 今、日本代表で旬な選手は誰かと問われれば、3月のワールドカップ・アジア最終予選、UAE戦とタイ戦で活躍した久保裕也が挙げられるだろう。実際、その連戦の後、メディアに取り上げられる機会が非常に増えたしね。
 
 久保のポテンシャルは高い。京都の下部組織時代から有望視されていたし、23歳になった今も伸びしろはある。今年1月には、スイスのヤングボーイズからベルギーのヘントへ移籍したけど、新天地では今まで以上と言っていいほどの輝きを見せている。移籍後初戦のクラブ・ブルージュ戦で決めた直接FKや、ドリブルで持ち上がり、DFを次々にかわして奪ったメヘレン戦のゴールなどは、現地でも高く評価されたようだ。
 
 ただ、彼がプレーしているのはヨーロッパの4大リーグではなく、ベルギーリーグ。それを忘れるべきではない。日本代表として活躍したのも3月の2試合だけだ。
 
 本来、選手の評価基準にすべきなのは、どんな相手に、どんな活躍をしたかというところ。例えばヨーロッパのチャンピオンズリーグで、ビッグクラブと戦って活躍したなら、素直に賞賛できる。でも、久保がベルギーで対戦しているチームは、それほど高いレベルではないよ。スペインやイングランドのクラブと比べれば、やはり実力差がある。

次ページ久保と原口はまだ日替わりヒーローの域を出ていない。

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