DF奈良が手負いの川崎を救う起死回生の一発でドローに持ち込む。劣勢の甲府はAT弾で先制も…

2017年04月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

川崎にさらなる負傷者。チョン・ソンリョンが頭部を蹴られ…

後半アディショナルタイムに同点弾を決めた奈良(右)。(C) SOCCER DIGEST

[J1リーグ6節]川崎 1-1 甲府/4月8日/等々力

 J1リーグは4月8日、6節の7試合を開催。等々力陸上競技場では、川崎フロンターレ対ヴァンフォーレ甲府の一戦が行なわれ、1-1の引き分けに終わった。

【川崎1-1 甲府 PHOTO】J初のドローン中継も! そして後半アディショナルタイムの激闘

 前節の仙台戦でボランチの大島僚太が負傷離脱した川崎は、計10名の故障者を抱える苦しい台所事情。大島の代役には森谷賢太郎が今季初スタメンで起用された。一方、2連勝中の甲府は、公式戦3試合連続で無失点を継続と、好調を維持して川崎戦を迎えた。

 試合は、立ち上がりから川崎がボールを支配。最終ラインから落ち着いたパス回しで甲府の堅いブロックを崩そうと試みる。しかし、甲府も球際での集中した守りと、要所での素早い出足で、完全には川崎にペースを譲らない。

 前半はともに決め手を欠きスコアレスで折り返した。

 後半も立ち上がりは川崎が甲府陣内に攻め入る。サイドからハイネル、登里享平らが果敢に切れ込みチャンスを作る。64分にはハイネルが粘り強く押し込み、CKを獲得。このチャンスに、ハイネルがヘッドでつなぎ、最後は谷口彰悟が押し込もうとするが、惜しくもゴールポストを叩きノーゴールに。

 甲府の吉田達磨監督は、やや流れが悪いと見るや、64分に中盤のオリヴァー・ボザニッチに代えてDFの新里亮を投入。3バックの一角だった新井涼平を中盤インサイドハーフに据え、さらに65分には堀米勇輝に代えてドゥドゥを投入した。

 68分、川崎にまたもや負傷のアクシデント。守護神のチョン・ソンリョンがドゥドゥとの接触プレーで頭部を負傷。ドゥドゥのスパイクの裏が頭を直撃し、控えの新井章太との交代を余儀なくされた。さらに川崎は75分、長谷川竜也に代えて三好康児を入れた。

 その後も川崎が押し込むが、なかなか決定的なチャンスに至らない。そして、チョン・ソンリョンの治療もあり、長めの7分となったアディショナルタイムに突入直後、なんと劣勢に立たされていた甲府に先制点が生まれる。右サイドでボールを受けたドゥドゥが粘り強くサイドを打開。そして中央を走る交代出場の河本明人へスルーパスが通り、これを河本が落ち着いて沈め、ゴールネットを揺らした。

 しかし、これで試合は終わらない。先制された川崎だが、すぐさま反撃を開始。CKを得ると、中村憲剛からのクロスを奈良竜樹が下がりながらのヘディングシュートでゴールにねじ込んだ。川崎があっという間に同点に追いついた。

 終盤に怒涛の展開となった試合は、このまま1-1で終了。ともに勝点1ずつを分け合う結果となった。川崎は連勝ならず。甲府は3連勝と4試合連続無失点を惜しくも逃した。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事