19歳のフランス人SBを巡り「マドリード・ダービー」が勃発!

2017年04月06日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

鋭い攻撃参加を武器に大ブレイク。

チームトップの3アシストを記録しているテオ(右)。昇格組ながら残留をほぼ確定させたアラベスの牽引車に。(C)Getty Images

 4月8日に開催されるマドリード・ダービー。リーガ・エスパニョーラの覇権の行方を占う一戦だけに、白熱した好勝負が期待される。
 
 その大一番を前に、地元『マルカ』紙が報じたあるニュースが話題を呼んでいる。レアル・マドリーが、アラベスに所属するフランスU-19代表DFのテオ・エルナンデズの獲得に乗り出すというのだ。
 
 今シーズンにリーガ・デビューを飾った19歳の左SBは、スピードに乗った大胆な攻め上がりと、左足の鋭いクロスを武器に大ブレイク。マドリーやバルセロナというビッグクラブ相手にも物怖じせずに持ち味を発揮し、注目を集めている。
 
 マドリーはマルセロのバックアッパー兼後継者候補としてこの逸材をリストアップしているが、ひとつ大きな障壁がある。テオは他でもない宿敵アトレティコが保有する選手なのだ。しかも2歳年上の兄リュカ・エルナンデズはアトレティコに所属するDFでもある。
 
 当然、レンタル先でのテオの活躍はアトレティコも認めており、来シーズンはチームに復帰させて、31歳になるフィリペ・ルイスの後継者として育てる算段を立てている。
 
 そのような状況で、ライバルから有望株を引き抜くのは難しいように思われるが、手段がないわけでない。テオの契約解除金は2400万ユーロ(約29億円)に設定されており、マドリーがその額を支払いさえすれば、アトレティコの意向に関係なく手中に収めることができるのだ。

 アトレティコがこれを食い止めるには、新契約を結んで契約解除金を跳ね上がるしかない。今シーズンの活躍を受けて、テオの推定市場価格は昨夏の100万ユーロ(約1億2000万円)からすでに1000万ユーロ(12億円)まで上昇しているだけに、早々に手を打ちたい。

 はたして、このティーンエージャーは大金で「禁断の移籍」をしてしまうのか?  ピッチ内とともに、ピッチ外でもマドリードの両雄の攻防から目が離せない。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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