【鳥栖】今季初ゴールも「まだ難しい」…鎌田の苦悩を解決する鍵は連携深化だ

2017年04月03日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

「かなり選手が入れ替わったので、まだコンビネーションに難しい部分がある」

FC東京戦で今季初ゴールを挙げた鎌田。しかし、試合後には連携面の課題を口にした。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ5節]FC東京 3-3 鳥栖/4月1日/味スタ
 
「ウチが3失点するのは珍しい。それでも声を掛け合って諦めずに戦って、勝点1を持って帰れたのはプラスだと思います」
 
 FC東京との乱打戦を終えた後、鳥栖の鎌田大地は試合をそう振り返った。個人的には88分、こぼれ球を蹴り込んで今季初ゴールを挙げている。
 
「今日は守備重視で、僕も相手のダブルボランチをマークしていました。それでもワンチャンスをモノにしたいと思っていて、狙い通りに決められた。セレッソ戦(4節)で決定機を外していたので、ホっとしました」
 
 とはいえ、チームの完成度的にはまだまだの段階。「システム(4-3-1-2)も僕のポジション(トップ下)も昨季と一緒ですが、かなり選手が入れ替わったので、まだコンビネーションに難しい部分がある」と苦悩を明かしている。
 
 実際、今オフの鳥栖は例年以上に大規模な陣容刷新に踏み切った。とくに中盤と前線は昨季の主力だった早坂良太とキム・ミヌを放出する一方、原川力、小川佳純、太田徹郎、水野晃樹、小野裕二、チョ・ドンゴン、そしてビクトル・イバルボなど即戦力を大量補強している。
 
 GK(権田修一)と最終ライン(右から藤田優人、キム・ミンヒョク、谷口博之、吉田豊)は開幕から5節まで不動のスタメンだが、中盤と前線の6人はここまで全試合でユニットが入れ替わっている。マッシモ・フィッカデンティ監督はまだ最適解を模索している段階だ。
 
 当然、攻撃面のコンビネーションはまだ深化しておらず、小野も「大地(鎌田)との距離感をまだ測りかねている。イバルボも僕もチームのやり方と仲間の癖をもっと覚える必要がある」と語っていた。
 
 FC東京戦で初披露したインサイドハーフに司令塔タイプの原川と攻撃力のある小野、トップ下にテクニシャンの鎌田、2トップにフィジカルの強い豊田陽平とイバルボという組み合わせは、かなりオフェンシブな中盤&前線の組み合わせ。攻守のバランスを取るのが難しいが、連携が含まってくれば間違いなく相手の脅威となるはずで、攻撃の軸である鎌田の苦悩も自然と減ってくる可能性が高いだろう。
 
 1年目に3得点、2年目に7得点を挙げている鎌田はFC東京戦後、「まずは5ゴール、そして二桁得点を目指している」と語っていたが、攻撃陣のコンビネーションが高まってくれば、目標達成は十分に現実的だ。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
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