乾、スペイン国王の歓迎会出席で帰国決定…エイバル指揮官は「戦力として数えられない選手になった」と厳しい言葉を残す

2017年04月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「外交上の決定」と前置きをしつつも……。

主力としてチームを支えてきた乾。しかし、今回の離脱によりその地位が危ぶまれる可能性が高まっている。 (C) Getty Images

 エイバルは現地時間3月31日、所属する日本代表MFの乾貴士がスペイン国王夫妻の来日に伴って行なわれる歓迎会に出席すると公表した。
 
 発表によると、日本政府からスペインの日本大使館を通じて、乾とクラブの下へ、安倍晋三首相が主催する歓迎会への招待状が届いたという。クラブ側は乾が離脱することのメリットとデメリットを考慮したうえで、国際化戦略における効果を期待して許可を出したという。
 
 この決定に対してホセ・ルイス・メンディリバル監督は、強い不満を露わにしている。スペイン紙『マルカ』が伝えている。
 
 4月1日に行なわれるビジャレアル戦に向けての記者会見に出席したメンディリバル監督は、「外交上の決定だ」と前置きをしたうえで、「これ以上私から言えることは何もない。それぞれが意見を言い、決断が下されたんだ」と、国事とはいえリーグ戦20試合に出場している主力をシーズン中に引き抜かれる決定に難色を示した。
 
 また、同監督は次のような厳しいコメントも残している。
 
「彼は我々の戦力として数えられない一人の選手になった。代わりに出場する選手が良ければ、タカは苦しむことになるだろう」
 
 今シーズンはリーガ・エスパニョーラで9位につけ、ヨーロッパリーグ出場権争いを演じているエイバル。そんななかで国家間の外交目的とはいえ、約1週間の離脱は、指揮官の言葉通り、これまで築き上げた地位が下がることを意味するため、乾自身にとっては痛恨の事態と言えそうだ。
 
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