エムバペのメガクラブ行きは時期尚早!? 仏レジェンドと本人の見解は?

2017年03月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジョルカエフはマンUで苦しむ“先輩”を引き合いに……。

マンU移籍2年目で苦しむマルシアルを引き合いに出し、ジョルカエフはエムバぺの早期のステップアップに反対している。(C) Getty Images

 モナコに所属するFWキリアン・エムバぺは、いま欧州で最も期待されているティーンエイジャーの一人だ。3月25日に行われたロシア・ワールドカップ予選、ルクセンブルク戦でフランス代表デビューも飾った18歳は、ビッグクラブ移籍の噂が絶えない。
 
 同胞ジネディーヌ・ジダンが指揮を執るレアル・マドリーをはじめ、マンチェスター・C、マンチェスター・U、バルセロナ、パリSG、ドルトムント、インテル、アーセナル、トッテナム、ユベントスなど欧州中のビッグクラブが今夏の引き抜きを狙っているという。
 
 しかし、あまりにも早いステップアップは、若い選手にとってリスクが伴うもの。元フランス代表MFのユーリ・ジョルカエフはある選手を引き合いに出し、エムバぺの早期の移籍に対して警鐘を鳴らす。英国メディアの『スカイ・スポーツ』が伝えている。
 
「エムバぺは正しい選択をしなければいけない。(アントニー)マルシアルを見てごらん。ビッグクラブへ行ったときは適応し、異なる何かを見つける必要がある。彼はこの点に注意を払わねばならない」
 
 アントニー・マルシアルは2015年夏、10代の選手としては世界最高となる3600万ポンド(約68億円)の移籍金でモナコからマンチェスター・Uに新天地を求めた。
 
 1年目はプレミアリーグでチームのトップスコアラー(11得点)となったマルシアルだが、今シーズンはここまで16試合出場(先発出場は11試合)でわずか3ゴール。ズラタン・イブラヒモビッチやヘンリク・ムヒタリアンの加入、マーカス・ラッシュフォード、ジェシー・リンガードら若手の台頭もあり、思うように出場機会を得られていない。
 
 ジョルカエフは早期の移籍こそ反対したものの、もちろんエムバぺの能力や将来性には太鼓判を推している。
 
 リーグ・アンやチャンピオンズ・リーグでの活躍に対して、「エムバぺはパフォーマンスと試合における知性を兼ね備えている。それが(フランス代表監督の)デシャンが招集する理由に他ならない。私は彼のここ数週間のプレーには驚かされたよ。18歳でトップレベルの試合をこなすのは簡単ではないからね」と絶賛した。
 
 ジョルカエフからそんなアドバイスを受けたからではないだろうが、エムバぺ自身も『ESPN』で、「確かにレアル・マドリーはかなりのビッグクラブだけど、僕は今も修業している段階だ。多くの面において、より成長してから目指す場所だと思う。自分はまだトップの選手じゃないからね」と語っている。周囲の騒ぎをよそに本人はいたって冷静だ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事