タイ戦でシュート0本に終わった原口の悲痛な想い。「正直、なんで…」

2017年03月29日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「結構走っていましたけど、ボールが出てこなかった」

タイ戦でノーゴールに終わった原口。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[W杯アジア最終予選7節]日本 4-0 タイ/3月28日/埼玉
 
「正直、なんで上手くいかなかったのか分からない」
 
 タイ戦後の原口元気はフラストレーションを溜めているようだった。もちろん、チームとして勝てたことは良かった。実際、本人も「(UAE戦の)2‐0、(タイ戦の)4‐0と結果は出た。積極的に攻めてきたタイは簡単な相手ではなかったけど、4点も取れましたからね」とコメントしている。
 
 ただ──。
 
「ミスが多かったですけどね、全体的に」と、その声のトーンはどちらかと言えば沈み気味だった。先発した3トップで唯一シュートを打てず、無得点に終わった不甲斐なさからくる苛立ちか、出てくるのは反省の言葉ばかりだ。
 
「裏に抜けたかったけど……。いや、結構走っていましたけど、ボールが出てこなかった。結局、シュートも打ててないし、まあ、難しい試合だった。ビルドアップのところも上手くいかなかった印象だけど、細かいところは映像で見直さないとちょっと分からない。ただ、ミスが多かったのは間違いないし、俺の引き出し方が悪かったのかもしれない」
 
 原口が左サイドで警戒されているからこそ、右サイドの久保裕也が比較的フリーになれて、良い仕事ができたのではないか。記者にそんな質問を投げられても、原口の表情は変わらなかった。
 
「そんなことはないと思う。今日はなんもないです。もっとクオリティを高めないと強い相手との試合では厳しくなると監督にも言われましたし、チームのためにこれからも戦いたいです」
 
 ロシア・ワールドカップのアジア最終予選の前半戦は主役級の働きでチームを救い、その活躍によって左ウイングの定位置を掴んだからこそ、逆に結果を出せなければ自分の足もとがぐらつくことを十分に理解している。
 
 残り3試合となった最終予選で、原口の逆襲に期待したい。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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