UEFA会長、W杯出場枠拡大による悪影響を懸念、EUROの欧州全土開催も「1回限り」と

2017年03月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

EURO2016の出場国枠拡大については高い評価を下したが…。

W杯を開催できる国がなくなってしまう!? 写真は2010年に行なわれた18年、22年大会の開催国発表セレモニー。 (C) Getty Images

 FIFAは1月、2026年ワールドカップから、出場国を32から48に増加すると発表したが、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は、これによって大会を開催できる国が大幅に限られてしまうと警告した。
 
 欧州に関しては具体的な国名は挙げなかったものの、「おそらく2、3か国」とし、「アフリカでは無理、その他の大陸でも、アメリカと中国ぐらいだろう」と見ている。
 
 48か国を迎えて大会を行なうには、少なくとも16会場は必要だと見ているセフェリン会長は「48か国とは、それほどに大きな数字だ」と語った。
 
 FIFAの出場枠拡大については、このようにネガティブな見方をしているセフェリン会長だが、昨年の大会から出場枠が16から24に増えたEUROについては、好意的な意見を述べている。
 
「EURO2016はとても良い大会だった。多くの小国にもチャンスが与えられ、それらの国も良いプレーを見せた。UEFAにとっても、過去最高の収入を得られた大会だった」
 
 ただし、会長は2020年に行なわれる次のEUROが、欧州全土の複数の都市で行なわれることについては今なお否定的であり、この方式での開催は次回大会が最後になると語っている。
 
「開催国は2か国以内が好ましい。それ以上になると、UEFAにとっては運営が非常に難しくなってしまう」
 
 オリンピックもそうだが、スポーツのビッグイベントは時とともに規模が大きくなり、開催能力を持つ国や都市は非常に限られてしまっている。一度は開催国に立候補しながら、これを取り下げるケースも多発するなど、統括機関にとっては頭の痛い問題ともなっている。
 
 48か国での試合方式についてユニークなアイデアを披露したり、3か国以上の共同開催を提唱したりしているFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に対する、今回のセフェリン会長による"反対意見"。果たして、これが今後にどのような影響を与えるか。
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