「ふたりの17歳」がアヤックスとオランダ代表の未来を担うと話題

2017年03月22日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

父を上回る17歳と318日で初ゴールをマークしたクライファート。

今年に入って急成長を遂げたデリフト(左)とクライファート(右)。ふたり揃っての代表戦出場は、そう遠くない未来に実現しそうだ。(C)Getty Images

 これまで多くの実力者を輩出してきたアヤックスでいま再び、ユース出身の2人の若獅子が、一躍脚光を浴びている。CBのマタイス・デリフトとFWのユスティン・クライファート。いずれも将来を嘱望される17歳の超優良株だ。

 188センチの恵まれた体躯を利しての対人戦での強さが光るデリフトは、ボランチにも対応するなど非凡な戦術眼や足技も装備。ビルドアップの起点として機能するほか、正確なフィードで局面を一気に前に進めるなど、攻守両面で高い貢献度を誇る。

 トップデビューは、昨年9月21日に行なわれたKNVBカップ1回戦(ウィレムⅡ戦)。CKから初ゴールを決めたこの試合で一躍名を揚げると、以降は、主にヨーロッパリーグやKNVBカップの舞台で経験を重ねた。それまで散発的にしか出番を与えられなかったエールディビジでは、24節から4試合連続で出場。うち2試合でフル出場を果たすなど、着実に足場を固めつつある。

 才能はかねてから高く評価されており、オランダ代表ではU-15からU-19までの各年代に選ばれ、腕章を託されてきた。そしてこの3月、17歳にしてA代表に選ばれたのである。

 今回はフィルジル・ファン・ダイク(サウサンプトン)、ジェフリー・ブルーマ(ヴォルフスブルク)のレギュラーCBコンビが故障中という事情を受けての招集とはいえ、ここでアピールできれば、今後も継続的にダニー・ブリント監督からお呼びがかかっても不思議はない。

 クライファートは、かつてアヤックスやバルセロナなどで一世を風靡した名手パトリック・クライファートを父に持つサラブレット。ただし、父親譲りの足技が光る一方で、プレースタイルはまるで異なる。

 188センチと大柄で、ゴール前で真価を発揮する生粋のストライカーだった父親に対し、息子は1対1のドリブル突破を持ち味とする170センチの小柄なウインガーだ。

 今年1月15日に行なわれたエールディビジ18節のPECズウォーレ戦でトップデビューを果たしたクライファートは、その後も継続的に出場機会を確保。迎えた27節のエクセルシオール戦では、トップチームでの公式戦初ゴールをマークした。17歳と318日での得点は、18歳と58日で同じくリーグ戦初ゴールを記録した父を上回る。

 デリフト同様にオランダ代表ではU-15以降の各年代のメンバーに選ばれてきたが、A代表での招集はまだ。とはいえ、ポテンシャルは申し分ない。このままアヤックスで活躍を続ければ、ブリント監督から声がかかる可能性は十分ある。

 デリフトとクライファート。アヤックスとオランダ代表の未来を担う逸材と騒がれるふたりの17歳の、さらなる飛躍に期待がかかる。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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