ピルロはユーベ贔屓? 恩知らずのミラン・ファンが「殿堂からの除外」を要求!

2017年03月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

PK判定を巡るコメントが火種となり…。

ミランとユーベのレジェンドであるピルロ。ただ、最近の発言によって前者の一部ファンから批判を浴びる。(C)Getty Images

 ニューヨーク・シティに所属する元イタリア代表MFのアンドレア・ピルロは、ミランに数々のタイトルをもたらしたロッソネーロのレジェンドだ。
 
 しかし、最近の発言から、一部のミラン・サポーターは、クラブの殿堂からピルロを除外するように求めているという。『ジョルナーレ』紙の報道をミラン専門サイト『PIANETAMILAN』が伝えた。
 
 2001年から10シーズン在籍したミランでセリエAとチャンピオンズ・リーグ(CL)を二度ずつ制したピルロだが、2011年夏にフリートランスファーでユベントスへ移籍。2015年夏にアメリカに渡るまで、国内リーグ4連覇に貢献した。CL決勝進出にも尽力したピルロは、ユーベ・サポーターから今も愛されている。
 
 そのピルロは先日、現地時間3月10日に行われた両チームの対戦における決勝点に繋がったPK判定に言及(2-1でユーベ勝利)。終了間際にマッティア・デ・シリオのハンドでPKを取られたミランが激怒し、試合後に猛抗議して大きな騒動となったジャッジだ。
 
 ピルロは「こういうのはPKになったりならなかったりする。今回はなった。手に当たったことは疑いない。主審の裁量による」と微妙な判定だったとの見解を示す一方、「(ボールに向かって)走っていって、少しも体勢を崩さないというのは難しい。選手として、95分にPKと判定されるのはもちろん腹も立つが、手には当たっていた」と、デ・シリオに同情しつつ、誤審ではないと述べた。
 
 ミランがPK戦の末にユーベを下した昨年末のスーパーカップの時もピルロは、「今はユーベにより多くの友人がいるから、彼らのことをより応援していた」と発言していた。
 
 それに加えての今回のコメントで、一部のミラン・ファンは憤慨しているという。そして、ミランの公式サイトに掲載されている殿堂から、ピルロを外すべきと主張したのだ。
 
 ピルロの発言は状況を冷静に分析したもので、決して「ユーベ寄り」と断じられるものではないだろう。だが、10日の試合での判定に激怒しているミラン・サポーターの受け止め方は異なるようだ。
 
 稀代のレジスタがミランを去って、もうすぐ6年が経つ。計り知れない功績を残したレジェンドでも、サポーターの中でその記憶は薄れつつあるのだろうか。そうだとすれば、あまりにも安易かつ恩知らずにも見えるが……。
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