ユーベがラストプレーのPKでミランを退ける!ホーム連勝記録を31に

2017年03月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合終盤にドラマが待っていた。

ラストプレーのPKをしっかりと沈めたディバラを祝福するチームメイトたち。 (C) Alberto LINGRIA

 現地時間3月10日、セリエA28節のユベントス対ミラン戦が開催された。
 
 ホームの首位ユーベはキエッリーニを怪我、マンジュキッチを腹痛、クアドラードを出場停止で欠き、さらに4日後のCLポルト戦を見据えてかA・サンドロとリヒトシュタイナーも温存。4-2-3-1を保ちながらも、SBは右がバルザーリ、左がアサモア、サイドアタッカーは右がD・アウベスで左がピアツァと、通常とは異なるメンバーとなった。
 
 一方、7位のミランはアバーテを怪我で欠く右SBに本来CBのサパタを入れ、デ・シリオを左に回す。ロカテッリがインフルエンザに倒れた中盤は、ソサをアンカーに配置して、インサイドハーフをパシャリッチとベルトラッチで固めた。そして、前節に故障交代したスソをベンチスタートにした前線は右からデウロフェウ、バッカ、オカンポスを並べた。なお、本田圭佑は怪我によりベンチメンバーからも外れている。
 
 試合は立ち上がりからユーベが主導権を握る。まずは4分、ピアツァが仕掛けて強烈なシュートを放つも、ここは相手守護神のドンナルンマが弾き出された。なおも攻める王者は、9分にディバラ、24分にイグアインがそれぞれ決定的なシュートを放ったが、再びドンナルンマのスーパーセーブに阻まれた。
 
 しかし、ユーベの猛攻がついに実る。30分、バイタルエリアでボールを持ったD・アウベスがロブパスをペナルティーエリア内へ供給。これを攻め上がっていたCBベナティアが受け取り、豪快なシュートを叩き込んだのだ。
 
 意外な男の得点でユーベが先手を取った試合は、その後もミランが苦戦する時間帯が続いたが、前半終了間際にアウェーチームは同点弾を奪取する。
 
 43分、カウンターから左サイドを突破したデウロフェウが猛然と敵陣深くに切り込み、ゴール前へラストパスを送る。すると、このパスに反応したバッカがワントラップ後に右足アウトサイドで即座にシュートを放ち、名手ブッフォンの牙城を崩した。
 
 ミランが土壇場で追いついてハーフタイムを迎えた試合は、後半もユーベが主導権を握る。ワイドな展開から素早い攻めを見せ、53分にケディラ、59分にピアツァがボックス内でシュートチャンスを迎えたが、いずれもゴールには至らなかった。
 
 一方のミランは前からプレッシャーをかけたはじめたものの、55分にエースのバッカがクツカと交代となり、攻撃の起点が生み出せなくなったことに加え、ミスも目立ってチャンスを創出することができない時間が続いた。
 
 75分過ぎから試合は、ホームチームが攻勢を強め、アウェーチームが守備を固めながらカウンターを狙うという構図がより鮮明に。しかし、互いに疲労の色が出始め、決定的な場面がほとんど訪れなかった。
 
 しかし、誰もがドローになると予想した試合は終了間際にドラマが待っていた。
 
 まずは、93分にミランのソサがアサモアを倒し、二枚目の警告を受けて退場。これをチャンスとみたユーベはパワープレー気味に敵陣に侵入。すると、96分にリヒトシュタイナーのクロスボールをデ・シリオがブロック。微妙なシーンだったがこれがハンドと判定され、PKを獲得したのだ。
 
 この千載一遇のラストチャンスをディバラが確実にモノにして、ユーベが勝ち越しに成功。そして、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
 
 ユーベはこれでホーム連勝記録を31にし、首位をガッチリとキープ。3月15日に開催されるCLのポルト戦に向けて弾みをつけた。一方、土壇場で勝点を失ったミランは、微妙な判定で勝点を逃しただけに悔やみきれない一戦となった。
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