メッシの5年前の偉業――。再現できればパリSG戦の大逆転も可能だ!

2017年03月07日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

あの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙が10点満点をつける。

大会初の1試合・5得点を達成した当時のメッシ。11-12シーズンはCLで計14ゴールを叩き出し、4年連続4度目の得点王に輝いた。(C)Getty Images

 バルセロナのリオネル・メッシがチャンピオンズ・リーグ(CL)のレバークーゼン戦(決勝トーナメント1回戦セカンドレグ)で偉業を成し遂げたのが、ちょうど5年前の2012年3月7日だ。
 
 25分、オフサイドぎりぎりのタイミンングでDFラインの裏に飛び出し、司令塔シャビ(現アル・サッド)から正確なミドルパスを受けると、得意の左足でループシュート。GKベルント・レノの頭上を破ったこの鮮やかなシュートが、"メッシ劇場"の幕開けとなった。
 
 42分に巧みなシュートフェイントでDF2人をかわして2点目を奪うと、49分にはセスク・ファブレガス(現チェルシー)からのロビングをピタリと足下に収めて、今度は右足のループでハットトリックを達成する。
 
 ゴールショーはまだ終わらない。58分にも1点を加えて迎えた84分、セスクの落としを狙い澄ましてゴール左隅に突き刺し、CL本選では史上初となる1試合・5ゴールという快挙を達成したのである(前身のチャンピオンズ・カップ時代に4人が達成)。
 
 結局、1-7(2試合トータル2-10)で大敗したレバークーゼンのロビン・ドゥット監督は、「メッシがいなくても、バルサはベストチーム。彼がいると"銀河系"だ」と脱帽した。
 
 欧州各国の新聞も、「サッカーの神」(ドイツ紙『ビルト』)、「まるで異星人」(イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』)とメッシを絶賛した。辛口な採点で知られるイタリアの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙が、極めて稀な「10点満点」をつけたほどだ。
 
 3年後の14-15シーズンには、シャフタールのFWルイス・アドリアーノ(現スパルタク・モスクワ)が、グループステージ3節のBATEボリソフ戦でこの記録に並んだ。とはいえ、決勝へ進んだ実績もあるドイツの雄を相手に、ラウンド・オブ16という舞台で達成したメッシのレコードは際立っている。
 
 あれから5年――。3月8日には、CLのパリSG戦(ラウンド・オブ16・第2レグ)に挑むバルサとメッシ。第1レグを0-4で落としたバルサが90分間で勝ち抜けを決めるには、最低でも「5点」が必要だ。この大エースが再び偉業を成し遂げれば大逆転も可能だが、はたして?
 
※『ワールドサッカーダイジェスト』2017年3月16日号の記事を加筆・修正
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